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今週の一本

●天洋食品事件 容疑者 中国で拘束  佐藤巳喜夫 (週刊冷食タイムス:10/03/30号)

消費者の疑念解消にプラスか

 天洋食品事件の容疑者を中国政府が逮捕し拘束している。日本政府も中国政府から26日夜通報があったことを外務省が27日公表した。27〜28日の土日はこのニュースが相次いで報じられた。これが業界にどう影響するのか。

嫌悪感が再浮上する懸念も

 08年1月に事件が表面化して以来これまで2年以上にわたり真相に迫る表立った動きがなかったため、これが消費者の中国産冷凍食品、あるいは“中国つながり”で餃子など国内産であっても中国系食品に対する拒絶感につながっていた。
 今回の容疑者逮捕により天洋事件について消費者が抱いていた「どうなってるのか」という疑念が1つ晴れることは「安堵すべき材料」(大手冷食メーカー)。
 一方で事件の表面化から2年が過ぎて「天洋事件」そのものが忘れ去られようとしていた時期に、改めて「中国産冷凍ギョーザ」の報道が相次いだことで、再び中国産品、冷凍食品に対する嫌悪感が再浮上する、という懸念もある。
 テレビ、新聞等は「容疑者逮捕」、「元天洋食品臨時工」と刑事事件であることを前提に報じており、特定企業で起きた事件と正しく捉えた論調が多いが、中には「毒ギョーザ」と1面トップで大きく見出しに掲げた全国紙もある。こうした報道を消費者がどう受け止めるかが注目される。
 容疑者逮捕の第1報は年度末で月末土曜日の27日。学校の春休みとも重なり、普段なら冷凍食品がよく売れる時期。さらに28日の日曜日も事件関連ニュースが多く報じられた。「影響があるかどうか、27〜28日の土日と、月〜火の動きも見ないとわからない」(大手メーカー)と注目する。
 これについてJTは「報道を通じて情報は承知しているが詳細は不明。捜査の進展を見守りたい。逮捕を機に全容が明らかになることを望んでいる。当局より協力要請があれば全面的に協力する。我々は今後も最高水準の安全管理に取り組んでいく」とコメントした。

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