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今週の一本

●冷凍食品国内生産数量、4年ぶり増加  高橋尚徳 (週刊冷食タイムス:11/04/19号)

市販用の工場出荷金額は過去最高

2010年冷食統計

 (社)日本冷凍食品協会が13日発表した2010年(1〜12月)の国内冷凍食品生産高統計によると、数量が0.3%増139万9703tと4年ぶりにプラスに転じた。昨年末の時点では1〜2%のマイナスを予想していたが、テレビのバラエティ番組などで冷凍食品が頻繁に取り上げられた宣伝効果も手伝い、11〜12月の生産数量が予想を上回った模様。市販用に限ると工場出荷ベースの金額が7.2%増2579億円と過去最高を記録した。

 業務用は内食化による外食需要の減少が影響して数量3.1%減、金額5.6%減と3年連続でマイナスとなった。
 市販用は数量が6.1%増と4年ぶりに増加。金額ベースでは国内生産に占める比率が40.8%と初めて40%を超えた。
 市販用・業務用トータルの生産金額は0.8%減6317億円と2年連続でマイナスとなったが、減少幅は09年の4.5%減に比べ縮小した。
 品目別の生産数量は1位のコロッケから7位の餃子まで順位に変動はない。たこ焼き・お好み焼きが12位から8位に上がり、生産数量は1万t近く増えた。ほかにパン・パン生地が、大手メーカーの冷凍パン市場への本格参入があった影響か17位から13位に順位を上げた。
 焼売は8位から9位に、グラタンが9位から12位に順位を下げた。5位のカツは順位に変動はなかったが、減少量が6390tと大きかった。
 国内生産量に冷凍野菜輸入量82万9406t(9%増)と会員30社の調理冷凍食品輸入量22万7618t(12.8%増)を加えた245万6727t(4.1%増)を消費量とした場合、総人口1億2806万人で割った1人当たりの消費量は19.2kgで3.7%増加した。ピークだった06年(平成18年)の消費量269万2520tには及ばないものの、消費量が増加したのは4年ぶり。ただし、輸入調理冷食の場合、冷食協会員以外の商社・流通業者などが輸入している数値は含まれていないため、実際の消費量はさらに上回っていると見られる。
 国内生産高を集計した工場は09年の533社647工場から、488社599工場(認定工場以外も含む)に減ったが「全体の数値に影響を与える規模ではない」(冷食協)。
 4月8日時点の会員は608社。認定工場は510工場。

今年の見通し立たず

 一方、今年の生産高は、震災の影響で電力供給や被災地の復旧状況など不確定要素が多く、現時点では見通しが立っていない。
 福島第一原発の放射能汚染の問題で、会員メーカーには消費者から原料の産地や製造工場所在地を確認する問い合わせもあるという。

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