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今週の一本

●味の素冷凍食品、新餃子24%増、見込みを大幅に上回る  佐藤巳喜夫 (週刊冷食タイムス:13/05/07号)

10円引き上げにも成功

 味の素冷凍食品の新「ギョーザ」が10〜3月の前下期は40%増の驚異的な伸び率を示した。前3月通期の着地は、上期分を加えて24%増となり、前期売上げは132億〜133億円、前年に比べ約25億円の上乗せを果たした模様。これは当初見込みを大幅に上回る。

改定した下期は40%増

 油なしに、水なしの機能を新たに加えた新ギョーザは昨年後半から市場投入した。前年実績の107億円ベースに対し、発売当初は「ミニマムでも17%増」(竹内秀樹執行役員マーケティング副本部長兼家庭用事業部長)と目標を掲げていたが、下期だけの貢献にもかかわらず通年で24%増という実績は目標を大きく上回ることになる。
 また、新ギョーザの投入により、販売単価は約10円アップした、という。
 商品価値を高め、売価も引き上げるという当初のねらいは「流通、売場に理解を得られただけでなく、消費者にも支持されたことは大変重要」(竹内氏)。
 さらに、新ギョーザの投入により既存購入客の購入高が伸びているうえに「新規客を大幅に取り込むことができた」(同)のは需要拡大の点で極めて意義深い。
 新ギョーザを普及啓蒙するため、同社は人気タレント櫻井翔さんを起用した大量のテレビCMを投入。店頭では営業社員だけでなく工場従業員、研究所勤務者も売場に立ち、延べ1600店で合わせて41万人弱の消費者に新ギョーザのサンプルを提供した。
 わが国の冷凍食品業界で単品売上げトップを誇る商品を、さらに24%も伸ばし、しかも売価を引き上げ、新規需要層を取り込んだことは業界でも高く評価される大きな出来事。
 竹内執行役員事業部長は味の素の6月下旬の人事で同社執行役員となる。

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