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今週の一本

●地域生協の宅配冷食軒並み伸長  高橋尚徳 (週刊冷食タイムス:16/04/12号)

15年度のコープ商品は5%増351億円

 日本生活協同組合連合会が2015年度(15年4月〜16年3月)の1年間に会員生協に供給(卸売)したコープ商品のうち、冷凍食品は4.5%増351億円と伸長した。全国の有力事業連合・生協も宅配事業の冷食は軒並み増収で着地した模様。各生協とも餃子、炒飯など食卓向けが上位にランクインしているが、上位人気の吉野家「牛丼の具」が値上げの影響で苦戦した。需要が高い国産冷凍野菜は原料不足でチャンスロスが生じている。

「牛丼の具」値上げで苦戦
凍菜は国産原料が不足

 日本生協連が供給したコープブランドの冷凍食品のうち、調理冷凍食品は5.9%増248億円と伸びたが、冷凍野菜は0.8%増71億円と前年並だった。アイス・菓子は2.4%増32億円だった。

 日本生協連は昨年度から3年をめどに、コープ商品を刷新する方針を掲げている。昨年6月からは原料や製造方法にこだわったサブブランドとして「コープクオリティ」8品を発売。そのうち5品は冷凍食品で、ハンバーグ、肉だんご、パスタを商品化した。

 コープクオリティは@原料や製造方法へのこだわりがあり、おいしさの理由が明確A100人規模の組合員テストで、8割以上がおいしいと回答――を基準とし、家で“ちょっとした贅沢”が味わえるのがコンセプト。

パルシステムは4%増226億円

 有力事業連合・生協を見ると、パルシステム生活協同組合連合会(本部東京都)の冷凍食品供給高(=売上高、以下同)は3.9%増226億1604万円と伸長した。金額ベースの単品売上げ1位はパルシステムPB「餃子にしよう!」だった。1〜5位をパルシステムPBが独占した。

 今年度も産地・栽培方法などが明らかな“産直原料”を使ったオリジナル商品の開発に注力する。

コープきんきの1位は玉うどん

 コープきんき事業連合(本部大阪市)も1.6%増167億4557万円と伸長した。単品の1位はコープ商品「讃岐うどん5食」だった。値上げした吉野家「牛丼の具」が下半期から苦戦し、前年度の3位から4位に後退した。

ユーコープ、大阪王将餃子1位

 神奈川、静岡、山梨が事業エリアの生活協同組合ユーコープ(本部横浜市)は5.4%増28億3879万円。売上げ1位はイートアンド「大阪王将 炒めチャーハン」だった。
 好調だったのは冷凍野菜。特に2位にランクインした北海道産枝豆が伸びた。ほかに米飯、グラタンも好調だったが、弁当材料、中華が不調だった。

コープこうべ、えびフライ1位

 コープこうべ(本部神戸市)は5.5%増64億4000万円。単品の1位は前年度に引き続きコープ商品「プリッとえびフライ(大)6尾×2袋」。油調が必要な商品が1位になるのは珍しい。3位にもえびフライがランクインした。

CSネット、1位はちゃんぽん

 コープCSネット(本部広島市)のうち、中国地方5県分の売上高は2.4%増89億6523万円と2年連続増収となった。1位はコープ商品「長崎風ちゃんぽん」。

 値上げした吉野家「牛丼の具」が前年度の2位から6位に後退した。国産原料が不足した冷凍野菜はカタログ掲載頻度が減り、売上げも減少した。

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