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今週の一本

●市場問題PT  松田陽平 (週刊水産タイムス:16/11/21号)

移転への課題が噴出、築地事業者ヒアリング

 市場問題プロジェクトチーム(座長=小島敏郎青山学院大学教授、弁護士)は築地市場の事業者を対象にしたヒアリングを築地市場内で15日開催した。卸売・仲卸業者や関連事業者約50人が出席し、豊洲市場の施設の機能や安全性などについて不安視する様々な意見が出された。

 次回の市場問題PTでは、これらの意見を参考に、豊洲市場の設備や施設の機能などについて審議する予定。

 【卸売業者】「バースの数が7街区は圧倒的に不足している。それをカバーするため、外の駐車場スペースを利用することを検討しているが、7街区の駐車場には屋根がない。バースの増設は無理だとしても、6街区並みに駐車場の屋根を付けてほしい」

 「効率的な物流を全く考えていない建物。いかに使い方でカバーできるか、何カ月も検討しているがいまだに結論が出ない」

 「豊洲市場はコールドチェーンになっていない。7街区の水産卸売場は民間の負担で低温施設にしたが、6街区の積み込み場などは常温。“クールな売場”でしかない」

 【売買参加者】「駐車スペースが足りない。しかも、場内の駐車場がすべて有料。買出し人の声をもっと聞いてほしい」

 【運送業者】「築地市場は平面だったが、豊洲は重層構造で、物流は非効率。また、5〜7街区に分断されており、使いにくい」

 【仲卸業者】「実際に仲卸売場棟内のヘアピンカーブをターレーで走らせたが、3車線の同時走行は無理。レーンの幅が狭いので、すれ違う時にぶつかってしまう。築地にも一部立体構造があるが、築地以上の事故が発生する可能性がある」
 「青果売場と水産売場のつながりは強い。青果が休みの時は、水産の売上げが半分になる。買い回りを考慮していない非効率で、考えられない市場」

豊洲移転、最短で来年冬
小池都知事が行程表を発表

 東京都の小池百合子知事は18日の定例記者会見で、築地市場の豊洲市場への移転時期について、「2017年冬以降になる」とする工程表を発表した。

 豊洲市場の地下水の最終モニタリング結果は2017年1月に出るが、盛り土問題の影響など安全性を検証する専門家会議などの結論が出るのが同4〜5月になる見通し。その後、移転の判断をしたり追加の対策工事などを考慮し、2017年冬〜18年春になるとの判断だ。

 また環境影響評価(アセスメント)をやり直すことになれば、移転はさらに遅れ2018年冬〜19年春になる。

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