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今週の一本

●昨年の国内冷食生産160万t超  高橋尚徳 (週刊冷食タイムス:18/04/24号)

冷食協調べ、2年連続で過去最高更新

 日本冷凍食品協会が18日公表した2017年(平成29年)の冷凍食品国内生産数量は業務用、市販用とも前年実績を上回り、3.0%増160万968tと2年連続で過去最高を更新した。炒飯、スパゲッティ、カツなど大半を占める調理食品が全体をけん引したほか、前年大きく減少した農産物がやや回復した。金額(工場出荷額)も4.5%増7180億円。02年(平成14年)以来となる7000億円台に乗った。

炒飯、スパゲッティなど大幅増

 業務用は数量3.5%増94万9472t、金額が4.4%増4160億円といずれも2年連続で増加した。

 市販用は数量2.3%増65万1496tと3年連続の増加。金額は4.7%増3020億円と2年ぶりに増加した。

 大分類の品目別生産量は、水産物が2.6%減少したものの、原料作物の不作などで前年に大きく減少した農産物が4.2%増と回復した。大半を占める調理食品は3.1%伸びた。

 小分類を見ると、炒飯が7953t増(10.4%増)、スパゲッティが7771t増(13.4%増)、カツが7760t増(13.3%増)と大きく増加した。一方、うどんが5252t減(4.7%減)、魚類が2655t減(13.2%減)、たこ焼き・お好み焼きが2326t減(4.7%減)と減少した。

 生産工場数は466工場で、前年に比べて10工場減少した。企業数も406社と8社減少した。

 木村均専務理事は「女性の社会進出、単身世帯・シニア層の増加といった社会構造の変化に冷凍食品がマッチしだしたところに、会員各社がテレビCMなどで積極的にPRした結果。市販用はテレビCM等でPRした品目の生産量が増加した。業務用も人手不足を背景に、冷凍食品のメリットが浸透してきた。今年も同じ方向で進むと思う。まだまだ伸びる余地はある」と総括した。

輸入調理冷食は数量・金額増加

 冷食協の会員38社を対象に調べた輸入調理冷凍食品は数量6.4%増24万5579t、金額16.0%増1533億円といずれも増加した。主要輸入先の中国が14.4%増、タイが10.7%増といずれも増加した。

1人当たりの消費量も過去最高

 昨年の国内冷食生産量160万968tに、冷凍野菜輸入量100万8783t、調理冷凍食品輸入量24万5579tを加えた285万5330t(4.7%増)を冷凍食品の「消費量」と定義し、総人口1億2671万人で割った1人当たりの年間消費量は22.5kgと前年を1.0kg上回り、過去最高となった。

 ただし、会員以外の商社、流通業者等による輸入量を考慮すると、実際の消費量は286万tを上回ると冷食協は見ている。

生産数量1位は昨年もコロッケ

 品目別の生産量1位はコロッケ、2位うどん、3位炒飯で前年と同じ順位だった。餃子が5位から4位に、春巻が19位から16位に上がったが、ほかに大きな順位の変動は見られなかった。

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