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今週の一本

●日本ハム冷凍食品、新事業領域に挑戦  去石誠一 (週刊冷食タイムス:18/08/07号)

畜肉素材系「もう切ってますよ! 短冊ベーコン」で

 日本ハム冷凍食品(鶴田道太社長)は秋冬家庭用冷凍食品の新商品8品、リニューアル品13品、合計21品を9月1日全国発売する。リニューアル品は順次切り替えを進める。素材系の冷凍食品「もう切ってますよ!短冊ベーコン」に初めて挑戦する。また「国産鶏ひとくちサラダチキン」はヘルシー感と低カロリーを訴えていく。弁当用のカップ商材も充実した。家飲み向けには、コリコリした「炭火砂肝焼き」を発売する。

IQFなので、くっつかず、
パラパラの状態で使い易い
 事前のプレゼンで注目度の高い新商品「もう切ってますよ!短冊ベーコン」(125g)は、短冊状にカット済みのベーコン。パスタ、スープ、炒飯など様々なメニューに手軽に利用できる。チルド品の場合、保存期間は30〜40日が主流だが、冷凍なので賞味期限は366日。IQF(個別急速凍結)なので、くっつかず、パラパラの状態。袋形状包装なので開封・保管に便利(ジッパー機能はなし)。オープン価格だが、想定売価は300円前後を見込む。

 同社が素材系の冷凍食品に挑戦するのは初めて。「チルドのベーコン市場は冷凍から揚げ市場よりも大きく、家庭では冷凍保存している人が多い。今回の新商品は既にカット済みなので、冷凍庫から取り出してすぐに使える。表示は『加熱食肉商品』。素材としての提案なので冷凍野菜売場横での販売を希望している」(同社)。

 製造は日本ハムグループ企業、日本ハムファクトリー(株)茨城工場。同工場で家庭用冷凍食品を製造するのは初めて。別会社の業務用冷凍食品を製造しているため、フリーザーは既存のものが使える。同社では「短冊ベーコンを皮切りに、畜肉系の素材冷凍食品の幅を広げ、精肉売場での展開も考えたい」としている。

 新商品「国産鶏ひとくちサラダチキン」は6個96g。同社では「サラダチキンは温度帯を超えたトレンド商品に育っている。先行他社が大袋で発売しているのに対し、当社はお弁当棚をねらっている。成型肉で、ヘルシー感と低カロリーを訴えていく」考え。

 鶏むね肉をやわらかく蒸しあげた、ひとくちサイズのサラダチキン。そのままでも、アレンジしてもおいしいプレーンタイプ。標準1個16gあたり23キロカロリー、たんぱく質3.1g。お弁当のおかずの他、サラダのトッピングにも使い勝手が良い。

弁当向けカップ商材に3品追加

 お弁当小分けカップシリーズに「チーズタッカルビ風甘辛揚げ」(4カップ96g)、「エビマヨ」(4カップ72g)、「チンジャオロース」(4カップ88g)の3品を発売する。小分けカップ商材は「和惣菜やグラタンなどの洋惣菜が多く、中華系が少なく、当社が昨年発売した『エビチリ』が好調」(同社)だという。

 新商品「エビマヨ」はエビチリの姉妹品として投入。りんご果汁を加えた甘みと酸味のきいたソースが特長。「チーズタッカルビ風甘辛揚げ」は揚げた鶏もも肉になめらかなチーズソースとコチュジャン・テンメンジャン入りのソースをかけた。「チンジャオロース」は中国山東省でОEM生産する。

 「塩竜田揚げ270g」は、塩麹で仕込んだ、こだわりの塩竜田揚げ。国産鶏肉を使用、やわらかく、あっさり塩味に仕上げた。食卓向け商品として提案する。

家飲み向けに「炭火砂肝焼き」

 “今夜は家飲み!”シリーズの第2弾は「炭火やきとり」(60g)と「炭火砂肝焼き」(同)の2品を発売する。いずれも炭火でしっかりと焼いた。やきとりは鶏もも・むね肉を使用。塩で引き立つ、うま塩味。砂肝はコリコリとした食感で、粗挽き黒胡椒をきかせた。どちらも宮崎県の南日本ハム(株)で製造する。砂肝は「チルド商品はあるが、家庭用冷凍食品としてはおそらく初めて」(同社)。

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