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今週の一本

●三菱食品3月期、冷食259億円増の5349億円  佐藤巳喜夫 (週刊冷食タイムス:19/05/14号)

市販・業務とも好調、物流高で減益

森山社長
 三菱食品の前3月期の冷凍食品売上げは前年比258億9000万円増(5.1%増)の5348億5800万円となり、同社9分類(カテゴリー)の中で増収額が最も多かった。構成比は20.4%で前年比0.2ポイント高となり、これも9分類でトップだった。

 「市販用冷食は時短、簡便志向など、業務用冷食は引き続き中食需要が旺盛だったことなどにより、冷凍食品は好調だった」(同社)。

 チルド食品もCVS等との取り引き拡大などにより売上げは212億8400万円増(4.9%増)の4514億2800万円と増収で好調だった。

 冷食とチルドを合わせた低温食品は売上げ433億円増(4.3%増)の1兆458億円と大きな上乗せとなったが「物流コストの増加等により」(同)営業利益は7億円減の85億円と減益。しかし85億円の利益は同社最多セグメント。

 全社売上げは1069億円増(4.3%増)の2兆6203億円、営業利益は前年同の167億円。

 商品別9分類と販売先別7業態の全てが前年実績を上回った。「これは12年の統合後初めて」(同社)。

 9日開いた決算会見で森山透社長は今期の取り組み方針について「事業構造を進化させるため、卸事業はさらに磨きこみ、新たな事業領域として川上寄りのオリジナル商品開発・販売強化とトレーディング・海外事業・原料資材取引きの拡大を図る」と語った。

冷食アイスのケース単価は微増

 三菱食品の森山透社長は「全ての食品カテゴリーを扱っているのは当社だけであり、当社が発表する意味がある」として前期のケース単価をカテゴリー別に明らかにした。

 冷食アイスの低温食品のケース単価は16年度に5.45%高の3830億円、17年度は1.5%高の3887円と上がっていたが、昨年は0.47%高と上げ幅がそれまでよりも鈍化し3906円となった。

 加工食品と酒類の18年度のケース単価は前年実績を下回った。菓子は前年同額。

今期低温は増収も減益を見込む

 三菱食品は今期の低温食品セグメント(冷食・アイス、チルド食品)で売上げは前期比282億円増(2.7%増)の1兆740億円と拡大を見込むが、営業利益は前期比3億円減(3.0%減)の82億円と減益を予想している。

 物流費等の高騰が引き続き収益減要素になると見ている。

 「採算管理をさらに徹底するとともに、新規領域の拡大に努める」(同社)。

 増収見込み額は加工食品24億円、菓子7億円に対し、低温食品は282億円の増収予想であり、これは全セグメントで最大。

 酒類は12億円の減収見込み。

 合わせて今期総売上げは297億円増(1.1%増)の2兆6500億円、営業利益は7億円減(4.4%減)160億円と増収減益を見込む。

 加工食品、酒類も減益予想。菓子だけが前年同で利益39億円を見込んでいる。

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