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今週の一本

●休校中の登校措置、給食は品数少ない献立に  佐藤巳喜夫 (週刊冷食タイムス:20/05/12号)

文科省、弁当盛り付けの工夫も

 文科省は学校の臨時休業(休校)に係る学校運営上の工夫について、初中教育局長名で全国の都道府県教育長らに1日通知した。この中で給食の提供方法について、品数の少ない献立の工夫を求めている。

 休校中の登校日の設定に関連し、学校給食(昼食提供)の工夫としては「配膳の過程での感染防止のため、可能な限り品数の少ない献立(例えば、主菜と具沢山の汁物等)で適切な栄養摂取ができるようにすることや、可能な場合には給食調理場において弁当容器等に盛り付けて提供するなどの工夫が考えられる」と提案している。
 さらに、弁当盛り付けが困難な場合は「少なくとも配膳を伴わない簡易な給食(パン、牛乳等)を提供することも考えられる」と追加提案している。
 また、本来は衛生管理上、学校給食の持ち帰りは「想定されていない」とするが、「児童生徒の食事支援の一つとして、保護者の希望及び衛生管理上の必要事項に同意がある場合に、例外的に持ち帰りを実施することも考えられる」と柔軟な対処を認めている。
 同日付で公表された「新型コロナウイルス感染症対策の現状を踏まえた学校教育活動に関する提言」を受け、ガイドラインを補足するものとして通知した。
 この通知は小学校6年生、中学校3年生など最終学年度を優先した休校中の登校を想定し取りまとめている。
 献立は「可能な限り品数の少ない」ものとされ、しかも小6、中3など当初は実施対象学年も限られるため、臨時休校中に登校する児童生徒向けに給食が再開されたとしても、従来通りの給食物資の発注量とは程遠いものとなることは避けられない。
 しかし、3月以降長期間にわたり学校給食が実施されないため売上げが激減している地域業務用卸にとってはわずかとはいえ、救いとなりそうだ。

感染軽症者に学校給食機能活用

 新型コロナ感染症の軽症者対応のため、学校給食施設やその職員を活用し、昼食を提供することを検討するよう、文科省健康教育・食育課と厚労省結核感染症課が全国の都道府県衛生主管課や教育委員会学校給食主管課などにこのほど依頼書を出した。
 各都道府県では感染軽症者の療養体制を整えるため食事提供の準備を進めている。一方、学校では休校により給食調理場や調理員等の活用が可能な場合がある。そこで地方公共団体では衛生主管部局と教委が協議調整の上「学校給食再開等に支障のない範囲で、当該施設や職員を活用した昼食提供の実施を検討」することを求めたもの。
 学校給食施設が国庫補助を受けて整備された場合、一時的に学校給食以外の用途に利用することになるが「財産処分には該当せず、手続きは不要」。地方公共団体が学校給食従事者として任用した職員の職務は「必要に応じて、本人の同意を得て業務内容を変更するなど、適切に対応することが考えられる」と、かなり柔軟な対処を求めている。
 軽症者への食事提供などの生活支援は自衛隊が一定期間要員を派遣し、技術指導を含めた支援を既に行っている。

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