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今週の一本

●くら寿司 水産専門会社を設立  栗原浩太 (週刊水産タイムス:21/11/01号)

養殖業に参入 「スマート養殖」を委託

 くら寿司(田中邦彦社長、大阪府堺市)は回転寿司チェーン初の水産専門会社「KURAおさかなファーム株式会社」(大阪府貝塚市)を11月1日設立する。養殖業を基盤事業とし、海洋資源の保全と漁業の持続可能な発展への貢献を図る。代表取締役社長には同社の田中信副社長が就任する。

「オーガニックはまち」を生産

ウミトロンセルを活用し、
スマート水産業の推進図る

 主な事業は自社養殖、委託養殖、卸売の3つ。自社養殖では養殖漁業協同組合への加入や漁業権取得を経て、高付加価値な魚を自社ファームで育てる。まずは、国際的基準を満たしたオーガニック水産物として、日本で初めて認証取得した「オーガニックはまち」の生産を開始する。生産量の8割はグループ内に供給するが、ゆくゆくは海外輸出も視野に入れる。他魚種の生産についても検討している。
 委託養殖ではAIやIoTを活用した「スマート養殖」を展開。人手不足と労働環境改善を推進する。ウミトロン(東京都品川区、藤原謙代表)と協業し、同社が開発したスマート給餌機「UMITRON CELL(ウミトロンセル)」を活用。人の手を介したエサやりを無くすだけではなく、的確なタイミングで必要量を与えることで、効率的な給餌を実現する。
 新会社が各生産者に機器をリースすることで、養殖業への新規参入を促し、雇用創出や地方活性化につなげる。生産物は新会社が長期契約で全量を買い取る。現時点では愛媛県宇和島の養殖業者が参画する予定。
 将来的には養殖だけではなく、全国の漁協と提携し、国産天然魚の卸売事業も計画する。
 新会社設立により、グループ内で生産から販売まで一気通貫の体制を構築することになる。安定した供給量確保とコスト管理を実現することで、より高品質でリーズナブルな寿司の提供を実現する。生産量の目標値はオーガニックはまちで年間約200t、委託養殖併せて約500t。売上げ目標は10億円。

大手回転寿司初のブリヒラ提供

 くら寿司は近畿大学が開発したブリとヒラマサのハイブリッド魚である「ブリヒラ」を11月3〜14日の期間限定で販売する。全国チェーンの大手回転寿司で初の試み。
 ブリヒラはブリ(雌)とヒラマサ(雄)の交配によって生まれた交雑種。ブリの長所である脂のりと旨み、ヒラマサの弾力のあるコリコリとした食感と身の変色の遅さといった、それぞれの特徴を「おいしいとこ取り」(同社)している。
 くら寿司は脂のりの良さを重視。高知県内の恵まれた養殖環境で約3kgにまで育ったものを使用する。水揚げ後、速やかに神経締めし、低温管理下で加工。店舗でこまめに皮引き、ネタ切りすることで鮮度を維持する。「ぶりひら(220円)」「ゆず漬けぶりひら(220円)」の2メニューで展開する。
 同種は人工的に生産された養殖用稚魚である「人工種苗」をもとに、出荷に必要な分だけを計画的に養殖するため、環境への負荷が少ない。さらに近畿大学が認めた養殖業者のみに委託先を限定しているため、品質管理体制も徹底している。

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