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今週の一本

●今秋の新商品 得意技を磨き上げ  佐藤巳喜夫 (週刊冷食タイムス:22/07/26号)

ニチレイはつけ麺で新境地

 秋の冷食新製品がほぼ出揃った。コロナの影響で市販用は需要増が続き、業務用は市場低迷に伴い苦戦を強いられているが、2年半市場と向き合った中から新しい傾向などが浮かび上がり、コロナとともに歩む冷食業界の対応策が次第に見えてきた。メーカーは得意技をさらに磨き上げる一方で、個食(パーソナル)ニーズに対応する強い姿勢などを感じさせる。また値上げが相次ぐ中で価格が安定しているため需要が伸びているといわれる米飯、ご飯関連商品の投入が増えた。

味の素冷食が“最高峰”と
位置づける「黒豚大餃子」
ニチレイFの個食麺の第2弾
「極太つけ麺」
日水のワンプレート米飯
マルハニチロ「新中華街海鮮あんかけ焼そば」
 特徴的なのは各社の“得意技”を一段と掘り下げてwithコロナの需要を取り込もうとする取り組み。
 味の素冷凍食品は市販用に“最高峰”と位置付ける「黒豚大餃子」、「海老大餃子」と、“主役級”と称する「海老肉焼売」を発売する。大餃子は1個30g前後の大型サイズが20個入り。新製品はこの3品に絞り込んで市場活性化をめざす。
 ケイエス冷凍食品も得意分野に集中して開発した。人気商品「鶏つくね串」に今秋は「タレ」と「しょうが入り」を追加。食卓向けの「中華菜皿肉だんご」と「同海老のチリソース」はパッケージも一新して需要の広がりを探る。
 ニチレイフーズは大ヒット中の「冷やし中華」に続くレンジ調理の冷凍麺「極太つけ麺」を開発した。麺とスープをレンジ加熱し、スープのみ2分追加加熱する新機軸商品。冷麺・温汁も、熱々の熱盛りもできる設計。
 マルハニチロは人気シリーズ“新中華街”に王道の「海鮮あんかけ焼そば」を投入。大ヒットしている器がいらない“WILDish”には定番メニュー「豚バラ生姜焼きめし」を加える。ご飯のおかずを意識した「ごはんが進む!さばカツ」などもある。
 “お皿がいらない”ではテーブルマークも「にんにく醤油まぜそば」で濃厚な味わいの汁なし麺を提案。外食品質の具付き「魚介豚骨ラーメン」で1食完結需要を取り込む。
 ご飯需要を意識した商品として日本水産はワンプレートの「まんぞくプレート」シリーズを立ち上げ、白飯とデミハンバーグ、白飯と豚生姜焼きを発売する。大人の男性が好む飯は「白飯」と同社では分析し、肉+野菜を添えて1食完結を提案する。
 子どもが小腹のすいた時用の「ハピもぐツナマヨ焼きおにぎり」も話題を呼びそう。
 日本水産はPBF(プラントベースフード)にも注目し、VEGETABLE MEAT第3弾で「キーマカレードリア」を発売する。
 キンレイは人気シリーズ”お水がいらない“の定番鍋焼きうどんと味噌煮込みうどんを大幅改良した。

業務用でも意欲商品が相次ぐ

 業務用では市場が低迷する料飲店向けに人手不足対策の簡便調理、新メニューなどの提案が目立つ。
 ニチレイフーズは外食向け「チーズイングリルドハンバーグ110」が業務用の目玉。3種類のチーズを内包した。自然解凍の「きゅうり」も注目商品。
 ヤヨイサンフーズは米飯向けに「濃厚豚ニンニク丼の具」など丼の具を2品。気仙沼工場の地元素材を使った「茎わかめの磯風味カツ」などもある。
 マルハニチロは惣菜売場の弁当向けに「ふっくら味しみさば味噌煮」などの煮魚、焼魚を揃えた。
 味の素冷食は業務用でデザートの品質向上に努めた。

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