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今週の一本

●メーカーが秋の新CM  高橋尚徳 (週刊冷食タイムス:22/09/13号)

テレビの効果揺るがない

 冷凍食品メーカーが今月から新しいテレビCMを投下している。SNS等の普及で広告媒体は多様化し、テレビ離れが進んでいると言われて久しいが、幅広いターゲットに素早く情報伝達できるのがテレビCM。最も効果が大きいメディアとしての地位は揺るがないようだ。

味の素冷凍食品「ギョーザ」の新CM「ん〜ふ〜篇」
 味の素冷凍食品は今月8日、イメージキャラクターの広瀬すずさん、堀内敬子さんを起用した「ギョーザ」の新テレビCM「ん〜ふ〜篇」(15/30秒)の放送を開始した。食卓を囲んで「ギョーザ」を食べながら、おいしいを意味する「ん〜ふ〜」というセリフを繰り返すユニークな作品。
 同社戦略コミュニケーション部はテレビCMについて次のように捉えている。
 「広告は目的とターゲットに合わせて戦略的・複合的に様々なチャネルを組み合わせるのがベストと考えている。一概にテレビCMの良し悪しや、SNSによる多様化の効果について結論を出すのは現時点で早計。とはいえ、即効性とリーチ層の広さを併せ持つテレビCMはやはり強い。
 一方で、家庭にテレビがない、またはテレビを観ない層が一定数存在している。テレビCMの一本足打法ではこの層にアプローチできないことは何年も前から認識しており、喫緊の課題と捉えている。また、ターゲットが明確であり、スモールマス・ミドルマス市場に対してリーチさせたいのであれば、デジタル広告の方が費用対効果の最適化を図ることができる。異なる視点に立つと、ブランドの世界観や製品価値の理解・浸透を図るには15〜30秒という制約があるテレビCMだけでは十分とは言えず、オウンドメディアを含む他のコミュニケーションアプローチで補完する必要がある」。
 テレビCM以外では、2年前に餃子の“手間抜き”論争がSNSで話題になった。黒崎正吉社長(当時)は「144の工程を経て『ギョーザ』を製造する工場を“大きな台所”と捉え、生活者の皆さんに代わって手間を省いていることが広く伝わった」と評価した。
 昨年は東京オリンピックの選手村でアメリカ人アスリートがSNSを通して「世界一おいしい餃子」と同社の「ギョーザ」に関する情報を拡散したことも効果を上げている。こうした情報はテレビを観ない層にも届いていると思われる。

店頭販促と連動できるのが強み

イート&フーズの新CM

 イートアンドフーズは「大阪王将」ブランドの冷凍餃子を訴求する新テレビCMを8日放送開始した。イートアンドホールディングスは「スーパーではテレビCM放映に合わせて特売などの販促を強化することが多々あるため、SNS等に比べ、店頭と連動した販促の動きを生み出せる点が大きなメリット」と捉えている。
 新CMにはイメージキャラクターを務めるモデル・女優の香里奈さんを起用。廃工場を舞台に、刑事に扮した香里奈さんが餃子の魅力で犯人を説き伏せる、映画のワンシーンのような作品に仕上げている。「フタなし刑事」篇など3パターンあり、各15秒。
 ほかに、日清食品冷凍は女優鈴木京香さんを起用した冷凍ラーメン「日清本麺」シリーズのテレビCMを今月から放送している。

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