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今週の一本

●NTTとリージョナルF 社会課題解決へ合弁会社を設立  栗原浩太 (週刊水産タイムス:23/07/03号)

環境配慮型の陸上養殖や藻類生産

肉厚マダイの模型を持ってPRする
久住氏(左)と梅川氏
 NTTグループとリージョナルフィッシュ(京都府京都市、梅川忠典社長)は合弁会社・NTTグリーン&フード株式会社(東京都千代田区)を設立し、7月1日から事業開始すると6月27日発表した。代表取締役社長にはNTTの久住嘉和氏が就任し、梅川氏は取締役となる予定。資本金は92億円。2028年度の単年収益100億円の達成をめざす。
 NTTが有する情報通信技術や藻類の生産技術、リージョナルフィッシュの品種改良技術や養殖技術など両者の強みを生かし、環境に配慮した「魚介類の生産・販売」「藻類の生産・販売」「陸上養殖システムの開発・提供」に取り組んでいく。
 27日の記者会見に出席した久住氏はNTTグリーン&フードの存在意義について、「自然の恵みを技術で活かし地球と食の未来をデザインする」ことと説明。「人間の英知で自然のパワーを引き出して、食糧問題や環境問題に対応していきたい」と意欲を示した。
 既に「魚介類の生産・販売」に先行着手しており、九州のある場所で高温耐性ヒラメの陸上養殖を始めている。機能していない遺伝子を呼び覚ますエピゲノム育種を採用したことで、通常個体よりも約2℃高い環境でも生存が可能だという。今年度中の販売開始を目標にしている。
 「藻類の生産・販売」においては同社で生産する魚介類の餌として使用するほか、農業肥料としての販売も視野に入れる。
 梅川社長は「リージョナルフィッシュは品種改良技術こそ持っているが、養殖場を全国展開するだけの資本力はない。NTTの資本力と同社が築いてきた地域とのつながり・信頼が加わることで、地域貢献が実現できると考えている」と合弁会社設立の意義を語った。

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