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今週の一本

●ニッスイ 海外食品事業を拡大  松田陽平 (週刊水産タイムス:24/02/19号)

170億円投じ生産能力増強

ゴートンズ社本社工場
ケラナ社の工場
 ニッスイ(東京都港区、浜田晋吾社長)は海外食品事業のさらなる拡大に向け、約170億円(想定)を投じて米国とフランスのグループ会社の生産能力を増強することを14日発表した。
 対象となるのは、北米で水産調理冷凍食品を製造販売するゴートンズ社(米国・マサチューセッツ州)とフランスをベースにチルドの水産フライを製造販売するシテ・マリン社(フランス・ケルビニヤック)。

水産フライで圧倒的な世界No.1へ

 同社が2022年発表した2030年の長期ビジョン「Good Foods 2030」ではグローバル展開の加速を課題として掲げ、海外の食品事業では水産フライで圧倒的な世界ナンバーワンとなることをめざしている。その実現のためには、2社とも生産設備能力が不足しており、増強を検討していた。
 2001年グループ入りしたゴートンズ社は、米国の家庭用水産調理冷凍食品のカテゴリーでトップシェアを誇り、主力のスケソウダラを使用した白身魚フライ商品のほか、エビを使用した商品の拡大に取り組んでいる。
 企業買収を含め様々な検討を進めてきたが、同社にとって適地が見つかったため、新たな生産拠点をインディアナ州に新設する。2025年後半の稼働開始をめざし、生産能力の増強に加え、原料調達・製品販売の物流効率化や、付加価値商品の生産増、生産品目の最適化を図る。
 シテ・マリン社は、水産素材を使用したチルド・冷凍食品を製造し、フランス国内のチルド白身魚フライで高いシェアを持つ。代替タンパク製品の生産・販売も拡大している。
 同社は2007年にニッスイグループに参画して以来、目覚ましく成長し、11年に第3工場を新設。15年に生産子会社のキャップ・オーシャン社を設立。17年には白身魚製品製造のアリオティス社と、エビ製品製造のミティ社を買収・資本参加し、さらに第5工場を新設した。
 22年7月にはケラナ・プロダクションズ社を買収して冷凍・チルド白身魚フライや代替タンパク製品を生産しているが、今後の成長に向け2025年をめどにケラナ社の工場を拡張する計画。同時に配送の効率化、既存工場との生産品目の最適化、包装設備の自動化なども行う。

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