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今週の一本

●ニチモウ 「サバイキング」販促強化  松田陽平 (週刊水産タイムス:25/06/02号)

ワンフローズンの定塩サバフィレ/独自の塩水かけ流し製法で臭み抑える

 ニチモウ(東京都品川区、青木信也社長)はノルウェーで現地加工したワンフローズンの定塩サバフィレ「サバイキング」のプロモーションイベントをパートナーのヴィコマール社(ノルウェー)と共同で5月23日開催した。ニチモウの青木社長、ノルウェー大使館水産部のヨハン・クアルハイム水産参事官と、ポール・ツァイ水産アドバイザーも同席した。

左からクアルハイム水産参事官、ニチモウの青木社長、ヴィコマール社のオレ・クリストファー氏、木川TL補佐
脂ののった「サバイキング」
店頭で提示した「サバイキング」のPOP
 「サバイキング」は、ニチモウが掲げるパーパス「浜から食卓までを網羅し、挑戦の歩みを未来へ」を具現化した高付加価値のサバ製品。ヴィコマール社とニチモウの協力により商品化に成功した。
 ニチモウ食品事業本部第三営業部第二チームの木川雄貴チームリーダー補佐は「サバイキング」の特徴について@旬の脂ののった原料のみを使用Aグレーズ水を使用せず、素材そのものの味わいを重視B日本人に親しみやすいブランド名――の3つを挙げた。
 英国海域で9月後半〜10月に漁獲した脂ののった生のサバを原料に、ノルウェー南西部の港町にあるヴィコマール社の最新鋭の加工場でフィレ・定塩加工、急速凍結まで行っている。
 工場では塩水で冷却したサバを日本製のフィレマシンで3枚おろしにし、同社独自の塩水かけ流し製法でフィレに塩水を吹きかけて急速凍結している。塩水タンクにサバのフィレを漬け込む一般的な製法ではなく、塩水かけ流し製法によりサバ特有の生臭さを抑制できるという。
 木川TL補佐は「ノルウェーで現地加工したワンフローズンの塩サバは珍しく、革新的な商品。解凍時ドリップも出にくく、脂ののったサバの旨みと、ふっくらとした食感が味わえる。ノルウェーで獲れたばかりのサバと同じようなおいしさ」とアピールした。

約30億円投資の最新鋭の工場で生産

 ヴィコマール社は2021年に設備投資を行い、サバの加工場にフィレ加工ラインを導入し、付加価値の高いフィレの製造を開始した。23年からニチモウも同プロジェクトに参画。昨年5月頃から「サバイキング」のブランド名を冠してワンフローズンの定塩サバを販売している。
 ヴィコマール社のディレクター、オレ・クリストファー氏は「日本の加工技術を取り入れた洗練された工場。毎年、製造ラインの改善を行い、これまで約30億円投資した。製造コストを抑えるため可能な限り自動化を進めている」と同社の工場について説明した。
 工場は年々進化しており、骨取り加工をはじめ、生の原料を使用した塩サバ以外のサバ加工品の開発にも取り組んでいる。
 木川TL補佐は「ワンフローズンのノルウェー産塩サバの認知度は今後さらに広まっていく。2回凍結した塩サバと比べると味の違いは歴然。一度食べてしまうと他の塩サバは食べられなくなってしまう」とそのおいしさに自信を示している。
 同社は今シーズン、「サバイキング」約200t(前シーズン実績約80t)を目標に買い付ける計画。

デパ地下で試食販売

サバイキングをアピールする
木川TL補佐(右)
 ニチモウは東武百貨店池袋店本館(東京・西池袋)の魚力東武池袋店で、ワンフローズン定塩サバフィレ「サバイキング」の試食販売を5月24日実施した。
 ニチモウ食品の木川TL補佐とノルウェーの加工業者、ヴィコマール社のオレ・クリストファー氏が店頭で「サバイキング」を焼き、試食提供しながらその魅力をアピールした。試食した来店客からは「おいしかった」と好評だった。
 木川TL補佐は「おいしいサバといえば『サバイキング』と想起できるようにイメージキャラクターを作った。来店客にはサバの味とキャラクターを一緒に覚えてほしい」と語った。
 魚力東武百貨店池袋店の小関弘樹店長は「ノルウェー産塩サバは脂のりが違うため、来店客は手に取りやすいのではないか」と試食販売に期待を寄せた。

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