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今週の一本

●オカムラ食品工業 サーモン養殖拡大へ  松田陽平 (週刊水産タイムス:25/08/18号)

八戸に物流保管拠点を確保/SF1の倉庫、北東北で初めて

共同物流サービスが八戸市に建設する
セミ超低温冷凍倉庫(イメージ)
 サーモンを中心とした養殖から加工・販売までの垂直統合型ビジネスを展開するオカムラ食品工業(青森市、岡村恒一社長兼CEO)は、倉庫・運輸事業などを行う共同物流サービス(青森県八戸市、河野敏也社長)が新たに建設する青森県八戸市のセミ超低温(SF1)の冷凍施設を活用し、竣工予定の2027年に青森県内における「青森サーモンR」の保管・物流拠点を確保することを5日発表した。また、八戸港へのモーダルシフトを進めることで、物流面を含めて地域経済に貢献することをめざす。
 同社が今年2月発表した「中期経営目標2030」では、2030年の国産サーモンの養殖生産目標を、2025年3500t(計画)の3倍以上となる1万2000tと掲げている。達成に向けて、養殖生産量の拡大に加え、加工・冷凍保管・物流体制についても現状の3倍以上の規模が求められ、それらの基盤整備は喫緊の課題となっている。
 課題解決に向けて、かねてより協議を進めてきた共同物流サービスが八戸市に新たなSF1の冷凍倉庫建設をこのほど決めた。
 オカムラ食品工業は「高品質なサーモン保管に必要なこの温度帯の倉庫は北東北(青森・岩手・秋田)で初めての建設で、当社にとって欠かせない設備」としている。
 この冷凍倉庫に、同社が養殖するサーモンの大部分を保管委託することで、これまで青森県外に保管していたサーモンを県内に集約し、物流保管業務を青森県内の産業に内製化するのが狙い。
 また、八戸港を国内外への物流拠点とすることで、物流の2024年問題や環境負荷といった課題を解消する「モーダルシフト」を促進することも視野に入れている。
 サーモンの発送拠点としてだけでなく、飼料の仕入れ拠点としても八戸港を活用することで、八戸から養殖拠点への県内物流の業務量を増やすなど、最大限活用する方針。
 同社は「津軽・下北エリアの養殖・加工拠点に加え、八戸エリアでの保管・物流機能を備えることで、サーモンの『オール青森産業化』を一歩進める計画」と説明している。

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