この人に聞きたい:第1014回
(週刊冷食タイムス:26/01/20号)
私がいるうちは冷凍めんだけ
(株)キンレイ 代表取締役社長 白潟 昌彦氏
(しらかた・まさひこ)1986年大倉酒造(現月桂冠)入社、製造本部技術部長を経て2014年キンレイ出向、常務生産本部長に。22年から現職。(一社)日本冷凍めん協会の会長も務め、今では「週イチ冷凍めん」を実践中。1962年4月生まれ、63歳。
専業メーカーだからこそ
昨年50周年を迎え同社過去最大規模のプロモーションを実施しているキンレイ。亀山工場は2年目に入り稼働時間を延長。日々品質を高める企業風土も専業メーカーならではと胸を張る。
――亀山工場は当初の8時間稼働から今年4月には12時間に延長し、「お水がいらない」のラーメンを毎日6万食生産できるようになった。
白潟 亀山工場はラーメン商品を中心に製造していますが、そろそろ他にも商品を考えなければいけません。今は大阪工場も筑波工場も16時間稼働。来年4月以降には亀山も16時間にする計画です。もう1ライン設置するスペースもあります。
――第2ラインはいつ?
白潟 2030年くらいを考えています。当然、人材育成も必要になります
――具体的な方策は?
白潟 筑波を除く2工場にコンサルタントを導入して設備トラブルやロスをなくす取り組みを進めます。筑波は3年取り組みました。最終的には自分たちで「カイゼン」ができるようにしたい。そこらへんの意識改革が必要でしょう。
――昨夏の猛暑で今上期の売上げは微増にとどまった。
白潟 「お水がいらない」シリーズだけなら5%増でしたがコンビニ向けは暑さで苦戦しました。当社は温かい汁ものでもラーメンが多く夏の対策は必要ということで、来季に向け準備をしています。ただ、うどんは非常に好調です。
――昨年、2工場に削り節機を導入してダシの風味を高めた。
白潟 専門店でも節を自前で削らない店はあります。ここが当社のユニークな所でしょう。
――キンレイのビジョン「専門店を超える専門店になる」ですね。
白潟 そのビジョンは人によって受け取り方が異なるのですが、私は色々あっていいと思います。「超える」には自宅で食べられる簡便性とか、価格とかの側面もありますから、おいしさを自負しているわけではありません。
――「キンレイはなぜおいしい」と聞かれるとか。
白潟 冷凍めん100%の専業メーカーとして365日冷凍めんのことばかり考えているからでしょうと答えています。昔は米飯を手掛けた事もありましたが、「私がいる間は冷凍めんだけで良い」と言っています。5年、10年を経て「専門店の味をめざすならキンレイが一番」と言われるようになれば、それがビジネスチャンス。将来は海外にも輸出します。日本のラーメンとうどんが世界で通用することは判っていますから。