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業界交差点

この人に聞きたい:第1041回
(週刊冷食タイムス:26/08/04号)

M&Aで水産事業が急成長

旭食品(株) 代表取締役副社長  竹内 慎氏

(たけうち・しん)2006年アクセンチュア入社。09年1月旭食品入社。14年取締役東京支社長、16年常務、19年取締役副社長、20年4月から現職。東北大学大学院理学研究科物理学専攻修士課程修了。1979年3月生まれ、47歳。

卸事業との相乗効果も

 活発なM&Aを続ける旭食品。2011年に寿司種卸の大倉(現ザ・フィッシュファクトリージャパン)を傘下としてからは、水産カテゴリーを軸として国内外に事業を拡大、利益貢献度も高まっている。中心人物の竹内慎副社長に聞いた。
 
 ――M&Aで水産事業を伸ばしている。現状で国内約400億円、海外は約200億円の規模に成長した。30年の目標である計1千億円も射程圏内だ。
 竹内 水産事業は原料調達から小売までカバーしています。国内では寿司店も展開していますが、当社の本業である総合卸事業にもメリットがあります。得意先のスーパーには水産品の調達に苦労している店が多くありますから。

 ――水産事業のM&Aは15年前の大倉が皮切り。当時から今の鮮魚売場の問題を予見していた?
 竹内 いえ、実は、大倉が思った以上に上手くいったので水産事業に力を入れたという流れです。

 ――方向性は間違っていなかった。
 竹内 当初は55億円規模でしたが、今や300億円規模になり寿司店も7店を展開しています。中国からは品質の高いうなぎを直で仕入れられるようになりました。昨年12月には北海道の山十前川商店が傘下となり、いくらやほたても調達できるようになりました。

 ――2年前にオーストラリアの水産卸ザ・フィッシュファクトリー(TFF)を傘下にし、今年7月には同国メルボルンの水産卸クラムス社を傘下にした。目まぐるしいほどの展開だ。将来は同国全土に広げる方針と聞くが。
 竹内 その件はTFFのCEOであるアンドリュー氏が積極的で「ぜひ全土に広げよう」と。彼は私より1歳年下で意欲的です。

 ――大倉は香西物産を吸収合併してザ・フィッシュファクトリー・ジャパンになった。韓国の韓国築地やベトナムのサクラフードなど、海外グループも将来はTFFの名のもとに1つにする?
 竹内 いえ、まずはそれぞれが地元の市場で勝つことが最重要です。海外企業の連携は緩やかにしたいと思っています。

 ――東北大学の大学院ではスーパーカミオカンデで15年のノーベル賞受賞テーマであるニュートリノ振動を研究していた。それが一転、卒業後は外資系経営コンサル会社に入社。まるで当時からM&Aを考えていたように見える。
 竹内 家業と無関係な宇宙物理学をやっていたので、家業の役に立つ仕事を経験しようとしただけです。そこでは大手流通のコンサルを実践していました。

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