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この人に聞きたい:第133回
(週刊冷食タイムス:08/03/11号)

使命は実力備えた問屋業の確立

(株)ナックスナカムラ 代表取締役社長  田島 真 氏

プロフィール:(たじま・しん)平成16年4月丸紅食品流通部長兼ナックス非常勤取締役。19年4月から食料部門長補佐。昭和32年5月12日佐賀県唐津市出身。九大法学部卒。

まず物流と売場支援を強化

 丸紅の食料部門長補佐から2月1日付で現職に就任。前社長の中村典正氏は代表権を持つ専務となり、2人3脚で同社の舵をとる。「前例に捉われずガンガンいく」と熱く語る。まずは経常利益率1%の確保が目標。

――トップとしての抱負は。

田島 ナックスは歴史と伝統のある会社で、こと低温食品に関してはトップ企業。大きなプレッシャーはあるが、同時にやりがいも感じています。丸紅の事業会社トップとしては若過ぎる(50歳)と思いますが、前例に捉われずガンガンと進めていくのが私の役割だと認識しています。社長として社内に向けた第一声は、「強い会社にしたい」でした。

――社長交替の理由は。

田島 広域流通が大きく変遷する中で、問屋の舵取りが難しくなっています。そこで全体感のある人間が経営面を舵取りするのがベスト、という丸紅の判断です。ただ私自身は商社の出身ですから、業界事情に詳しい中村典正代表取締役専務(前社長)に営業全般を任せ、これまで以上に事業を発展させる体制を築きます。

――中長期経営計画は。

田島 将来的な変更はあるにしても、まずはステップ・バイ・ステップ。中期的に経常利益率1%の確保をめざします。私に課せられたミッションは「実力を備えた中間流通業にせよ」です。問屋機能の原点を再度見詰め直して物流の効率化、リテールサポートの充実を最優先に取り組みます。そのため、物流・業務改革を社長直轄でみるタスクフォース(特別機動部隊)を2月に立ち上げました。5月頃には新中期経営計画をまとめる考えです。

――全国の支社・支店・営業所を回ってきた感想は。

田島 丸紅の主管部長時代は数字一辺倒で見えていなかった部分も多かった。今回、営業や物流の第一線を回ったことで、従業員の息遣いを肌で感じることができました。元気一杯の頼もしい若者もたくさんいました。良し悪しは別として「問屋の仕事は杓子定規に行かない」ことも実感しました。ナックスは他社に負けない体力、筋力を持ち、決して売上げ規模だけではありません。従業員一人ひとりが社外で戦い、その強みをフルに発揮して欲しいですね。

――社長が考える競争力とは。

田島 リテーラーをサポートする提案力です。半径500m圏内にスーパーが3店、4店ある局地戦では、個店ベースの提案ができなければ勝てません。その上で、物流効率などがモノを言います。

――前1月期までに積極的なM&Aを実施してきた。

田島 新規のチルド事業に関するものが大部分。事業領域の拡大が第一義的な狙いです。今後は、フローズンという既存の大きな仕事をきっちりと果たした上で、新規事業の定着に努める方向です。

――趣味は。

田島 読書と釣り。丸紅で部長職に就いてから三国志など戦略的な歴史ものを読むようになりました。学生時代はボート部でした。

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