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この人に聞きたい:第147回
(週刊冷食タイムス:08/06/24号)

国内生産の優位性固める

昭和冷凍食品(株) 代表取締役社長  国領 順二 氏

(こくりょう・じゅんじ)昭和59年昭和産業入社。仙台支店、製粉部、広域営業部からスウィングベーカリー社長。3月現職。中央法卒、昭和35年東京生、横浜育ち。

顧客と一緒のモノづくり推進

 
 製粉部でCVS用冷凍パン生地に出会い、広域営業部でCVS焼き立てパンを担当。冷凍パンのスウィングベーカリーを立ち上げ、40代前半で初代社長。佐藤誠氏と入れ替わりで昭和冷食に、と冷食に関わりが深い。

 ――冷凍食品に関わりが深い。

 国領 CVSの焼き立てパンが始まる頃から冷凍生地の販売に携わり、昭和冷凍食品の前身である新潟エリートの工場にも出入りしてました。またスウィングベーカリーの設立と同じ時期に昭和冷凍食品が分社独立しており、広域営業部時代の部下が昭和冷凍食品に異動した例もありました。昭和冷食には私も思いがありました。今回、社長交代で新潟本社工場に行ったら、当時の従業員がたくさんいて「お帰り」と声をかけられました。

 ――スウィング社とは?

 国領 CVS向け焼き立てパンの製造会社。千葉(印西市松崎)の工場から県内と一部埼玉にも供給しています。設立準備の4年前から担当しましたが、生産の仕事は経験がない上に、土地の選択、登記、工場の建設から製造の立ち上げまで、大変でした。泊り込んだことも随分ありました。

 ――そのスウィング社と昭和冷凍食品の社長が共に入れ替わり。聞かれたらどう説明する?

 国領 若い同年代の社長が入れ替えとされたので、得意先も含め多くの人から「どんな悪いことしたの?」とよく聞かれます。前任の佐藤社長は生産管理の専門家。スウィング社は立ち上げ段階を経て生産効率化などを進める時期であり、佐藤社長の経験が買われた。一方の昭和冷食は改革が求められており、スウィング社の工場運営の経験と元々の営業畑の経験を生かして営業力を強化せよという期待だと受けとめています。

 ――昭和冷食、どんな印象?

 国領 事業継続の可否を問われる厳しい段階を経て、はい上がった強さがあります。蟻馬、佐藤歴代社長の指導と従業員の努力の結果でしょう。大変明るい。しかも安全安心を第一に掲げ、国内工場に特化した商品供給が評価されて業績好調。上期(1〜6月)も売上げ、利益とも予定通りです。

 ――経営の基本姿勢は。

 国領 昭和冷凍食品が持っているテリトリーをまず固め、その中でニッチな部分を掘り下げたい。製粉の経営資源を生かし、業務用の得意先と一緒にモノづくりを進め、国内工場で生産する。当社が築き上げた基本は守り続けます。

 ――粉も油も高騰している。

 国領 製品価格の値上げは非常に大きなテーマです。粉、油だけでなく、主力商品「たこ焼」の原料もタイトになっている。きちんとご説明し、適正転嫁していきます。一方でコストダウンもさらに進めます。幸い当社は機械で手掛ける製品が多い。高付加価値商品、差別化商品を作るのも課題です。

 ――では中長期ビジョンは。

 国領 昭和産業グループの中で国内生産する冷凍食品部門として確固たる地位を固め、地元新潟にも貢献する企業にしたい。当社の次の青写真を描くのも役目です。

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