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この人に聞きたい:第158回
(週刊冷食タイムス:08/09/09号)

関東圏で知名度上げる

(株)トーホー 代表取締役社長  上野裕一氏

(うえの・ゆういち)出版社勤務の後、昭和59年入社。取締役常務執行役員を経て昨年4月から現職。昭和24年12月生まれ、58歳。福岡県出身。九州大経済学部卒。

会社の機動性が高まった

 トーホーは8月1日付で持株会社体制に移行した。上野裕一社長は「機動性は思った以上」と自負する。東京で初の展示会を予定するねらいやCSR(企業の社会的責任)活動への意欲などを上野社長に聞いた。

 ――持株会社体制に8月1日付で移行した。

 上野 より機動的な経営を進めるため事業部門を分社化し権限を委譲、事業会社の株式を保有する持株会社となりました。業務用食品卸販売のトーホーフードサービス、食品スーパーのトーホーストア、各種事務受託のトーホービジネスサービスが継承会社。機動性は思った以上です。例えばトーホーの品質保証部は自主検査の一環で残留農薬分析等を行なっていましたが、トーホービジネスサービスの部署となり、グループ内販に加えて外販も手掛け始めました。

 ――秋の展示商談会でも新たなスタートの意欲を感じた。

 上野 食料は高騰していますが、外食ユーザーは値上げせずにメニューをどう作るか真剣に戦っています。当社展示会の福岡会場に2日間で約5000名の来場をいただいたのも、メニュー・食材の提案をユーザーがいかに求めているかの表れだと思います。トーホーフードサービスは山中幹生社長のもとに一致団結し、顧客の期待に応えるよう、注目度の高いイタリアンの提案などに注力しました。

 ――地魚を漁港から直送する提案なども目立った。

 上野 今回の展示会で長崎県壱岐市奈留町の特産品を新たに紹介しました。提携漁港数は奈留町を含め19となっています。鮮魚直送は商売として厳しい部分もありますし、水揚げが悪いという現実の問題はありますが、日本の魚をもっと食べてほしい、漁業を元気にしたい、自給率を上げたいという思いで取り組んでいます。

 ――東京で展示会を11月、初開催する。

 上野 外食市場の40%を占める関東圏ですが、当社の知名度はまだ低いのが実状です。関東エリアの年商に占める割合は、買収企業分を含め一割程度。これを早く伸ばし、300億円、500億円としたいと考えています。九州の人口推移をみると福岡は横ばい、沖縄が増えている他は人口流出県です。当社の売上げ構成比の五割を占める九州エリアの売上げはなかなか伸長していません。

 ――トーホーを含む業務用卸五社で組織する外食産業用食材販売の業務提携推進組織「トーク会」が活動を休止し解散した。

 上野 商売で切磋琢磨している以上、地域で棲み分けることは難しく、組織を一旦解消するのも自然の流れでしょう。トップ同士の仲違いではありませんし、今後も情報交換、営業協力は継続します。

 ――CSR活動に意欲的に取り組んでいる。

 上野 企業は天下の公器である以上、利益の一部を社会に還元することが原則ととらえています。先月、福岡市に車椅子とハウステンボス入場券を寄贈しました。今後も社会福祉などに努めます。

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