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この人に聞きたい:第180回
(週刊水産タイムス:09/02/23号)

儲かる体質へ転換

東都水産社長  関本吉成氏

 

 ――終わり間近の今期を振り返って。

 関本 上半期が終わった時点では金額ベースで前年比99.9%と満足できる数字だったが、脚本通りにはいかなかった。通常であれば徐々にボディーブローが効いてくるようなダメージのはずが、今回の金融危機の影響は直撃だった。
 前半戦は「買い負け」で、ある程度の在庫が必要だった。下期は一転、戦略的に集荷した在庫が相場下落で重荷になった。前半・後半でこれほど展開が変わるのは珍しい。

 ――第3四半期業績は減収減益だった。

 関本 棚卸資産の評価に低価法を適用したことで、利益は減った。通期で数量は5.5%の減少を見込んでいる。数量減は真剣に考えなければならない課題だ。

 ――来期以降の方針は。

 関本 現在、中長期計画を策定中。今までの『フレッシュ東水3カ年計画』は財務面を主に強化する内容だったが、今回の中長期計画は、いかに儲かる体質をつくるかという経営面が骨子。プロジェクトチームを作り、若手からも意見を聞いて施策を練っている。

 ――収益を確保するための課題・対策は。

 関本 営業力が基本。無駄を出さないことが肝心。委託品は集荷力の向上、買い付け品はより慎重に進めたい。冷凍品では新規商材の開拓をしたい。今は仕込みの時。ひたすら我慢するしかない。

 ――来期はすっきりと迎えられるか。

 関本 今期で負の遺産を極力減らし、来期に期待したいが、見通しを立てるのは非常に難しい。今までとは違う相場展開が予想されるので、その流れに上手く乗っていきたい。
 
 ――円高は良い要素になるか。

 関本 短期的には、しばらく円高は続くだろう。輸入品にとっては追い風。ここ2〜3年は「買い負け」の状況に日本は耐え忍んできた。その経験で学んだことを、今後の買い付けに活かしていくべき。

 ――東水フーズを設立して1年以上たった。

 関本 3期目に入ったが、目に見えない部分で苦労する面もあった。無駄を省き、できるだけ早く収益確保できる体制を構築したい。生産性もあり、3000tの冷蔵設備を持つ立派な工場。首都圏に位置する優位性をもっとアピールしたい。

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