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この人に聞きたい:第192回
(週刊水産タイムス:09/05/25号)

収益出る低温物流のスタイル必要

東京冷蔵倉庫協会会長  楡 敏秀氏

にれ・としひで ニチレイ時代は主として低温物流部門を歩く。取締役専務執行役員、低温物流カンパニープレジデントを務め、変革期のニチレイ低温物流事業の指揮をとった。平成17年6月から東京団地冷蔵代表取締役社長。日本冷蔵倉庫協会の副会長も務める。東京都出身。慶應大商学部卒。昭和21年7月生まれ、62歳。

 ――まず何を訴える。
 「設備をどんどん増やしていく時代ではないが、今ある設備は平均30歳と老朽化がどんどん進んでいる。建て替えるとしても、他の場所に代わりの設備を作ってからでないとつぶせない。その用地が東京港湾地区にない。そこで、都にお願いを続けていく」

 ――あらゆる近代化に収益力が必要だ。
 「冷蔵倉庫業界は儲からないといっても誰も助けてくれない。成熟したマーケットの中で荷主の要求も厳しいが、自らそれに対応しつつ収益を出す低温物流事業のスタイルを作っていく必要がある。それは誰も作ってくれない」

 ――時代のニーズに即応したモデルを作れと。
 「運送業も構造不況業種だが、うまい共同配送を組み立てているとか、スペースと足をうまく有機的につなげているなどにより、立派に経営しているところが多い。ただハコモノをもつ商売では価格勝負に入っていく」

 ――冷蔵倉庫も全体の底上げが必要では。
 「護送船団方式の時代ではない。先頭を走る人が引っ張っていくことが必要。かといって、ついてこられないところを切り捨てられないが、生き残るには目線を低いところにはおけない。皆が生き残るのは高いところをめざさなければ。そのためのリーダーシップを協会はとりたい」

 ――水産会社と取り組めることは何か。
 「ケースのダウンサイジング、標準化などに大手がこぞって着手すれば、保管・物流業者だけでなく荷主、社会的にもメリットがある。この推進も協会の仕事として、何とか成果につなげたい」

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