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この人に聞きたい:第197回
(週刊水産タイムス:09/06/29号)

苦労しても良い商品を

(株)山口油屋福太郎 専務取締役  山口 勝子氏

やまぐち・かつこ 昭35年に同社入社。40年に取締役経理部長、59年常務に就任。20年4月から現職。昭和17年、博多生まれ。「叱るも 叱らるるも 共に玉の汗」が座右の銘。

 明太子ブランドが乱立する福岡・博多で、様々なアイデア明太子でマーケットを刺激する山口油屋福太郎の専務を務める。生まれも育ちも博多の生粋の博多っ子。明るく元気でバイタリティーあふれる性格で、長年同社を支えてきた。明太子関連の商品開発・企画などを自ら行っている。
 同社は社名が示す通り油屋として明治42年に創業。昨年創業100周年を迎えた老舗の総合食品問屋。年商は93億円。今でも売上高の6割は食品卸売事業が占め、明太子の販売は3割程度。
 もともとは、食品問屋として博多の明太子メーカーに調味料などを卸していたが、昭和48年に明太子の製造・販売を始めた。明太子メーカーとしては後発組といえる。
 当時、明太子の製造方法を教えてくれる人がいなかったため、社長である夫・毅氏と二人三脚で、毎日悪戦苦闘しながら独自の製造法を開発した。
 「1粒1粒に栄養を含んだ明太子を、女性や子供にも食べてもらいたい」との思いから、唐辛子の使用量を半分に減らし、辛みを抑えた味に仕上げたのが同社製品の特徴。当時開発した2度漬け2週間の漬け込み法は、今でも変わらず守り続けている。
 明太子に対する愛情は生半可ではない。
 「その証しに、“福太郎”と明太子に名前を付けたのは当社だけ。どげん苦労しても、良いものを作らなければお客さんは離れていってしまう」。
 斬新な新商品を数多く開発してきた。新商品をダイレクトメールに掲載することで、新規顧客の開拓を図る。
 「まずは斬新で面白いと思って頂くことが大切。一度買って頂いた商品が良いものであれば当社のファンになって頂ける」。毎年約1800人の新規ファンが増えている。
 博多のまつりをテーマにした「よか町」シリーズや、「初物めんたい」、「お子さまめんたい」など、様々な切り口で明太子製品を展開し、マーケットを常に刺激している。

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