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この人に聞きたい:第201回
(週刊冷食タイムス:09/07/28号)

現場の改善をすすめる

横浜冷凍株式会社 代表取締役社長  吉川 俊雄氏

よしかわ・としお 昭和43年入社。常務冷蔵本部長を経て、平成15年11月から現職。東京都出身。国学院大経済学部卒。昭和19年11月生まれ、64歳。

環境、荷主、従業員に配慮

 横浜冷凍は自社倉庫のリニューアルに意欲的に取り組んでいる。単に物流サービス向上を図るだけでなく、環境負荷の小さい冷媒や省エネ機器の採用も進めている。職場環境の改善にも重点を置く。ねらいを聞いた。
 
 ――全面改修を手掛けた大黒物流センター(横浜)は職場も休憩室も明るい雰囲気だ。
 吉川  リニューアルは必ず現場の意見を聞いて実行します。事務棟にあるロッカー室やトイレ、食堂、休憩室などを明るく改装したのは、現場の要望を聞いてから判断したものです。従来は薄汚い印象もあった仕事場以外の空間を今回きれいにした結果、従業員のモチベーションは上がり、応対する表情も明るくなった様子。来客者にも好印象を与えると期待しています。表面的には収益にならないリニューアルも、間接的にはプラスと考えています。

 ――最近は既存拠点のリニューアルに注力している。
 吉川 拠点の新設をひと通り終えたため、現在は既存拠点のリニューアルに注力しています。全国の拠点を対象に改修の優先度をつけ、必要度の高い順に着手しています。大黒物流センターの場合、物流サービス向上のために荷役機器を入れ替え、荷捌き室を改修し、事務所の配線なども整えました。

 ――庫内照明が明るい。
 吉川 庫内照明は環境対応も重視しています。エネルギー効率の良い蛍光灯へと、複数の拠点で付け替えています。19〜20年度は10拠点、21年度は10拠点の計20拠点で照明付け替えを実施します。各現場を明るく清潔に、しっかり低温管理し、不備のない拠点とする考えです。

 ――冷凍機の冷媒はアンモニアに入れ替える方向か。
 吉川 社会的に見れば一気にフロンを廃止するのが理想ですが、莫大な投資を要します。そこで近年は、新設拠点の冷媒は全てアンモニアとしてきました。その結果、当社の拠点でアンモニア冷媒を採用している比率は3分の1となっています。築後10年から15年が経過した拠点の冷媒をどうするかが課題です。代替フロンで済むなら、それも選択肢に入れます。

 ――太陽光発電システムの設置を進めている。これも業界をリードしている印象がある。
 吉川 佐賀の新設拠点に今年取り付け、計5カ所設置となりました。今後も新設拠点に限って、取り付ける考えを持っています。既存拠点は設計上、太陽光パネルが軽量でないと難しいためです。

 ――新設拠点の予定は。
 吉川 予定はありませんが、大阪市に土地を購入しました。当社の大阪物流センターが昭和40年代後半の竣工で、ガタがきている部分があり、また、昔ながらの低床式で入庫にも不都合です。荷主のニーズといよいよ合わなくなってきた場合、慌てても土地は簡単に見つかりません。そこで、いつでもスクラップ&ビルドができるよう土地を購入しておきました。太陽光発電システムを取り付けるとすれば、ここに拠点を新設した場合となるでしょう。

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