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この人に聞きたい:第202回
(週刊水産タイムス:09/08/03号)

上野新作会長・三宅哲夫副会長が就任
「浜の風」を取り入れる新体制に

漁船保険中央会会長  上野新作氏

 

漁民のための漁船保険中央会

人の和を大切にしながら漁民と船主のために献身研磨していきたい
 漁船保険中央会は7月に上野新作氏(鹿児島県水産四団体組合長、枕崎漁協組合長)を新会長に迎え、漁業者の代表が会長に就いた。副会長には初めて現場生え抜きの三宅哲夫氏が就任。浜の代表と現場代表とが力を合わせ、浜の声を取り入れながら新しい組織作りに取り組んでいく。上野会長に新体制への意気込みを聞いた。

 ――新会長就任の豊富を一言。
 上野 これまでの完璧な業績をしっかりと引き継ぎ、さらに一歩前進させていきたい。漁民と船主の方々のための漁船保険中央会として献身研磨していく。
 枕崎漁協と鹿児島県水産四団体(漁連・信漁連・共済・保険)で組合長を務めているが、漁船保険中央会の新体制でも職員と一致団結しながら邁進していく。他の組織の役員も兼務しているため、月2、3回は私の大きな現場として中央会に足を運ぶ。
 漁民が減少し、船が減少するのをいかにカバーするかが新会長に課せられた課題だ。さらに漁船が老朽化している中、事故を起こさないために情報を収集することも必要。
 船はお金さえあればすぐに建造できるが、漁民はすぐには育たない大切な人材だ。数少なくなった漁民をこれからも大切にしていきたい。
 今回就任した会長は“大役”と言われるが、そうではなく“重責”の役割だと認識している。常勤ではないが、しっかりとした副会長、専務、部長がいる。大局を見て全体をチェックすることが私の役割であり、責任だと考える。

 ――組織の一元化について
 上野 組織の一元化には、漁船保険中央会と各都道府県の保険組合との相互協力が欠かせない。政策委員会で検討し、幹部らと話をしながら進めていきたい。
 大切なことは「人の和」だ。その和を力強いものにするために、お茶で乾杯して話し合うだけでなく、焼酎を飲み交わし刺身をつまみながらの雰囲気も必要。お酒の席では必ず話が弾み、なるほどという話も出てきて、お互いが理解し合える。
 漁船保険中央会と各県の保険組合との和を大切にいい方向付けを行っていきたい。

 ――剰余金の還元について
 上野 昨年は台風が上陸しなかったため剰余金が34億円発生した。これから適切な額を漁民へ還元することが必要と考える。だが、還元したくても現在の国の制度ではできない。これからも水産庁と話し合いながら、的確な方向性を示していきたい。
 事業計画には多くの施策がある。1つ1つ細かいことは言わないが、施策委員会や役員会という組織を活用していく。

 ――鹿児島では「上野組合長に任せれば何とかする」、さらに「決断力がある」と言われている
 上野 常に物事を考えているからかもしれない。漁船保険中央会が上野体制になり1年後にどうなるか、私は半年でも1年でも失敗したら、潔くありたいと思っている。何かあれば責任を取るべき時にしっかりと責任を果たしていくつもりだ。
 JF枕崎で昭和27年から組合長を務め、鹿児島県水産四団体で17年間も組合長を務めた。2年間引退していたが引っ張りだされてしまった。鹿児島県議員は5期目に入った。昭和9年生まれで74歳。ついつい走りっぱなしになるので「健康に気を付けて」との声も聞かれるが、倒れたら次の人がいる。倒れるくらい献身研磨で責務を果たしていく。

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