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この人に聞きたい:第255回
(週刊水産タイムス:10/08/30号)

顧客の声から生まれる商品

斉吉商店 専務  斉藤 和枝氏

(さいとう・かずえ)1961年気仙沼生まれ、82年宮城学院女子短大卒業後に仙台水産入社。結婚後、89年に実家の斉吉商店に入社。02年から現職。趣味は「安くて美味しいもの探し」。

 宮城・気仙沼の老舗・廻船問屋。先代社長の長女として生まれ、夫である3代目の現社長を支える。平成6年から水産加工業を本格的に開始。今では三陸に水揚げされる魚を使った高付加価値製品を製造している。お客さんの声を聞き、女性目線のアイデア、きめ細かな商品づくりでファンを増やす。
 水産加工業を始めた当初は業務用が中心だった。平成12年に現在の食品工場を建設。この頃から前浜の魚を使い、添加物を使用しないというこだわりの商品づくりが始まった。約5年前からは「斉吉」ブランドの商品を製造し始め、看板商品の「気仙沼さんま笹寿司」をはじめ、数々の自社製品が揃う。現在は業務用4割、「斉吉」ブランド製品6割。市販製品は直営店や通信販売のほか、生協、首都圏などの高級スーパーで販売されている。
 顧客の中心は50〜60歳代。市内だけでなく、気仙沼を観光で訪れた人やお土産・ギフトでもらった人からのリピートが多いという。
 「60歳以降の長い人生を、元気に楽しく過ごしたいと考える人が多い。価格というよりは、安心安全で健康に良い商品を求めている」。
 おいしさや健康への配慮のほか、女性目線のきめ細かな商品づくりを心がける。
 「家庭内での食事が多様化し、個々によって食べる時間も量も違う。おいしさだけでなく、個食への対応や使い勝手の良さが求められる。それがないとリピートして頂けない」という。個食や簡便性に対応した「ささっとおかず」シリーズや「ぶっかけ海鮮丼」も人気が高い。
 毎月1回、本店で「うんまいもの祭り」を開催。市内中心に3日間で約200人の人が店を訪れる。そこで開発中の商品を試食してもらい、お客さんの反応や意見を聞き入れ商品化へのヒントにする。
 廻船問屋を営む関係で、漁業者の顔を良く知る。
 「漁師さんが命がけで獲っている魚をもっと大切にすべき」と思い入れは強い。

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