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この人に聞きたい:第271回
(週刊冷食タイムス:10/12/21号)

今年は社名変更と構造改革の1年

テーブルマーク(株) 代表取締役社長  山田 良一 氏

(やまだ・りょういち)JT代表取締役副社長から昨年6月24日付で現職。香川県丸亀市出身。東大法学部卒。昭和51年日本専売公社入社。27年5月13日生まれ。

来期も設備投資で技術力研鑽

 テーブルマークの山田良一社長は今年を振り返り、「社名変更と事業構造の変革に取り組んできた1年だった」と語る。また魚沼水の郷工場新設の他、「来期以降も5〜10年先を見越した投資を継続していく」考えだ。

 ――2010年の総括から。
 山田 今年1月1日付で「テーブルマーク」に社名変更し、社員に対して「新しく誕生した会社だと思い、1人ひとりが作っていく会社という意識を持って欲しい」とお願いしました。食品事業に集中するため、ホテルやゴルフ場、テーマパークなどは、その道のプロに譲渡しました。
 また組織面でも大胆な変革に取り組んできました。不安もありましたが、名実共に生まれ変わらせるために、改革は必要不可欠。全社員が「いま、私が」という気持ちで取り組んで欲しい。翌日、来週、翌月ではなく、「いま」という気持ちで、上層部の指示待ちではなく「私が」できることを考えて前進して欲しい。

 ――冷凍食品も得意分野に絞り込んできた。
 山田 冷凍麺・冷凍米飯・冷凍パンなどのステープル(主食)に特化したこともあり、家庭用は11月まで好調に推移していますが、業務用は苦戦しています。酷暑だった夏場に、うどんをレンジ調理する提案をCMに入れたところ二ケタ増で売れ、メッセージを伝えることの大切さを改めて痛感しました。

 ――『グリーンジャイアント』(GG)ブランドの冷凍野菜は存在感が薄れている。整理対象になっているのでは。
 山田 野菜は食品ジャンルの中でも大切な分野、ホテルやゴルフ場とは明らかに違う存在です。私は10年ほど前にGG事業を担当しており、大事な商品群だと認識しています。(存在感が薄れているのは事実で)どこに、どう突破口を見出していくか、そこが重要です。

 ――設備投資も活発だ。
 山田 昨年、一品香食品(福岡県)に冷凍うどんのラインを入れたのに続き、今年7月にはサンバーグ(茨城県)に焼成冷凍パンのラインを導入。また富士食品工業の2工場を静岡に統合・増設。11月から新潟県に新設した魚沼水の郷工場が稼働しました。魚沼水の郷工場は食の安全性(フードセーフティ)に加え、フードディフェンスの考え方や最新技術を取り入れ、フロン対応やエコ対策も行なっています。

 ――今期の投資金額は。
 山田 日本たばこ産業(JT)の食品事業部ベースで、上期(4〜9月)は前年同期比40億円増の143億円。これはJT子会社のテーブルマークと、JT飲料事業分を含んだ数字です。増加の主要因は、新設したテーブルマーク水の郷工場と、調味料の富士食品金谷工場(静岡)増設に関わるもの。通期では75億円増の310億円となる見通しです。メーカーである以上は来期以降も5〜10年先を見越した設備投資を継続し、技術を磨き続けます。

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