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この人に聞きたい:第306回
(週刊冷食タイムス:11/09/06号)

基盤強化が私の役目

昭和冷凍食品(株) 代表取締役社長  山科 裕道氏

(やましな・ひろみち)昭和57年昭和産業入社、同秋から冷食課、冷食担当は29年に。明大農時代にエアライフルの学生チャンピオン。昭和34年5月尾道生、52歳。

将来の“立ち位置”見極める

 国領順二氏が昭和産業の広域営業部長に5月中旬急きょ異動、代わって取締役営業部長から社長に就いた山科氏は昭和57年の入社年度から冷食担当というこの事業では社内最古参。本命は冷食事業をどう導くのか。

 ――突然のご指名、どう捉えた?
 山科 定期異動ではない異例の時期であり、まさに青天の霹靂(へきれき)。しかし特別驚くことでもない、と受け止めています。昭和57年の入社後、飼料部の企画課に配属されましたが、その秋から同部冷食課に移り、それから冷食一筋29年。昭和産業グループの中で私が冷凍食品では一番長いのは間違いありません。従って、流れからすれば自然なのかな、と。

 ――冷食事業の本命が登場、そこに期待されるものは何か?
 山科 事業は収益を上げることが最大の課題であり、私の宿題。幸いこの6〜7期連続で黒字を達成しているので、この流れを絶やさず、しっかりした事業基盤を固め、事業を継続することです。

 ――社内に向けた第一声は?
 山科 当社は12月決算。交代した時は既に新年度に入っていたので、新たな方針は打ち出さず、目標に向かってしっかり取り組もうと呼びかけました。

 ――社内きっての冷食通。
 山科 確かに冷食の営業は長く経験してきましたが、営業の目でしか見てません。工場(新潟市)に直接関わることにどこまで対処できるか、不安はありました。初代社長の蟻馬孝夫、第2代の佐藤誠は製造経験者。前任の国領順二は営業畑ながら前職はグループの生産子会社社長。営業一筋の社長は私が初めて。そこで製造は鈴木則行取締役部長と現場に任せ、私は営業、製造、開発の全体とこれからの会社戦略を考え、道筋を考えるようにしました。

 ――道筋、何か見えてきた?
 山科 まだまだ、現状分析の段階です。思わぬ節電対策も強いられたし、営業部長とは違った判断を求められること、多々あります。

 ――昭和産業の製粉技術を活用した商品、安全安心優先で国内生産、業務用に特化など、昭和冷食は個性、独自性を出してきた。
 山科 昭和産業の製粉技術を活かした製品づくりは絶対譲れない当社の資産。装置産業なので国内生産でも輸入品に太刀打ちできる点は多い。市販用は一部で生協向けを取り扱っているが、店頭売りに踏み切る力はまだありません。しかし新潟本社工場の生産能力を考えれば現状規模で手一杯。

 ――さらに大きく飛躍させるか固く事業を守り続けるか。
 山科 当社だけでなく、業界全体で新社長の就任が今期多いでしょう。冷食業界そのものが転機にあるからだと思います。この先、当社をどうするか、昭和冷凍食品の“立ち位置”を決めるのが私の役目。当社の場合は製造立脚が望ましいのか、と。従業員が生活基盤を置く上でも、まずは「新潟で誇れる会社」をめざす。製粉の経営資源を持つ冷食工場としてメーカー他社を含めて活用いただける経営というものも考えています。

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