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この人に聞きたい:第362回
(週刊水産タイムス:12/10/15号)

欧米の食べ方を逆輸入

アラスカシーフード日本親善大使  田崎 真也氏

(たさき・しんや)1977年フランスに渡航し、80年帰国。95年に世界最優秀ソムリエコンクール優勝、99年フランス農事厚労章シュヴァリエを受章。2010年から国際ソムリエ協会会長を務める。11年黄綬褒章受章。1958年生まれ、東京都出身。

 今年、アラスカシーフードマーケティング協会の親善大使に任命された。国際的に活躍する著名なソムリエで知られるが、無類の釣り好きでもある。「巨大なオヒョウを釣って、小説家の開高健氏のようにお刺身で食べるのが子供の頃からの夢」とアラスカへの思いを募らせている。

 森林の荒廃や水産資源の減少など、日本の自然環境の現状を憂いている。長野県の森林保護活動に毎年寄付もしている。アラスカの資源管理や環境保護について「学ぶべきことが多い」と指摘する。

 「ごっそりと根こそぎ獲るようなことはせず、自然環境を維持しながら、資源量に応じた適正な量を獲っている」とアラスカの徹底した管理体制に敬服している。

 ワインに関する知識や経験はもちろん、魚食に対するこだわりとおいしい魚を求める欲望は半端ではない。

 「釣りは大好きだが、あくまで食べるためのプロセス。食べる分を釣ったら帰る。赤ワインに合う魚、刺身用、煮付け用と目的に応じた魚種を狙い撃ちして、フルコース分の魚を揃える」。

 通常であれば料理に合うワインを提供するのがソムリエの仕事だが、最近はワインに合わせたメニューをアレンジする機会が増えている。アラスカシーフードとワインのマッチングを提案するASMI主催のセミナーもそのひとつ。アサバガレイやスケソウダラ、ベニザケ、数の子をテーマに、これまで2回開催。赤、白ワインに合うメニューを考案し、ホテルやレストランなどの関係者に提案した。

 「日本人は昔から魚を良く食べるが、実は料理のバリエーションが少ない。欧米での食べ方を逆輸入するのも視野が広がって面白い」と指摘。
 ワインの強敵とされる数の子もサワークリームで苦みを隠したり、くん製にすることでワインに合う一品に仕上げた。漬魚、照り焼きが一般的なギンダラも「野菜と一緒にミキサーにかけてスープにすると抜群においしい」そうだ。

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