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この人に聞きたい:第390回
(週刊冷食タイムス:13/05/14号)

世界級の技術で商品改革

不二製油(株) 上席執行役員 事業本部 大豆加工食品事業部長  木本 実氏

(きもと・みのる)昭和53年学卒、医薬会社で抗がん剤開発など。58年同社に転じ油脂加工食品の開発等を担当。平成23年大豆加工食品部門長、4月現職。神戸大卒、昭和27年大阪市生まれ。

専門部隊の機能生かしおいしさ実現

 4月の大幅組織改革で冷凍食品を含む蛋白加工食品の販売部門は営業本部第二営業部門(池田正史上席執行役員部門長)、事業戦略や商品政策は木本氏の担当となった。研究開発の視点で事業展開の新たな芽を探す。

 ――研究開発担当が長い。
 木本 学校の農学研究科で酵素を専攻し、新卒入社した医薬品会社で抗がん剤開発などを担当。薬効分析、生物学統計学などを学べたのは大変有益でした。蛋白にも多少関わっています。縁あって不二製油に転職。大豆ペプチド、植物性チーズなどいろいろ携わりました。研究段階では「いい商品ができた」と思っても市場からまったく相手にされなかったり、いろいろです。

 ――技術の不二製油の基を手掛けていたわけだ。
 木本 一般消費者はもちろん、食品メーカーにも知られていない技術、不二製油は一杯あるんですね。素材分析の中で、なぜこのパンがおいしいのか、論理的に説明できる技術力です。“職人芸”を科学する、という世界です。その技術力を生かし、業務用でご愛顧頂いている「がんも」にメスを入れたら、違った切り口が見えてきました。清水(洋史)社長からも「もっとおいしいものを作れ」と求められています。これまでと違った大豆加工食品の姿をお見せ出来たらと思います。

 ――清水社長は「大豆ルネサンス」の提唱者。大豆の新世界を拓こうとしている。
 木本 大豆加工食品が持つ機能、特性を不二製油ナイズして提供するのが大豆ルネサンス。考えは一致してます。何か変えたい。「がんも」もこれまで通りなら若者の支持が得られないでしょう。機能、食感だけでなく、ネーミングを含めた新しさを出したい。

 ――大豆に関する世界トップレベルの専門部隊がいるのは心強いし、期待したい。
 木本 不二製油にはそれぞれのアプリケーションの専門ソフト部隊があります。それぞれの機能を合わせ、しかもグレードアップして作り、説明できる部隊がいることは不二製油の強み。事業部としてそれを総括し、方向付けして市場に提案する。研究開発と営業の池田(正史)部門長とも連携し、総合的に進めます。

 ――事業立て直し、まず?
 木本 現実を冷静に把握し、収益の安定化を図ります。

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