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この人に聞きたい:第414回
(週刊冷食タイムス:13/10/29号)

良い凍菜作りが私の使命

泰安佳裕食品有限公司 董事長  藍 明徳氏

(LAN・MINGDE)30歳の時に活動拠点を台湾から中国大陸に移した。それからは「あっというまの10年で、今年40歳を迎えた」と語る。元気の良さと、謙虚な人柄は10年前と変わらない。

安全管理に加え「防御」も整備

 中国山東省泰安市で冷凍野菜を生産する「泰安佳裕食品有限公司」を訪問し、藍明徳董事長に稼働3年目に入る同社の事業概況や考え方を聞いた。藍氏は「良い凍菜を供給するのが私の使命」と語る。

 ――泰安佳裕食品のトップとして思うことから。
  ありふれた表現ですが「ニチレイフーズの良きパートナーとして、責任を持って仕事に取り組む」ことを肝に銘じています。良い冷凍野菜を供給し続けるのが私の使命であり、義務、そして当社グループを支えて下さった方々への恩返しでもあります。今はブロッコリー、小松菜、オクラなどを生産しています。大規模な自営農場を持つ泰安では品種改良、土壌改良もスピーディーに実現できます。まだ2年の工場ですが、今後の展開に期待して下さい。

 ――2008年10月の降って湧いたような「いんげん事件」以降、苦労が続いた。
  山東省莱陽市の関連会社、北海食品が製造した2万袋以上におよぶ商品のうち、農薬が検出されたのは(日本で体調不良を訴えた主婦が購入した)1袋のみ。この事件で北海食品の対日輸出は全面的に2年間もストップしました。北海食品はニチレイフーズの全面的な指導の下で管理体制の強化を徹底してきましたが、事件を契機に安全防御体制を追加導入しました。

 ――北海食品の管理体制は元々高い評価を得ていた。
  食品の生産から出荷までの管理体制「フードセーフティー」に、意図的な危害を防御する「フードディフェンス」を加えたということ。こうした取り組みには100%完璧ということはありませんが、安全安心の精度を上げるには不可欠。従業員の働き甲斐のある職場環境を整えるのは経営者の責任。監視システムの導入はもちろん、役員と従業員のコミュニケーションを良くし、おいしい食事を安く提供するなど福利厚生の充実も図っています。

 ――そうした概念に国境はなく世界基準となっている。
  実は事件発生後、中国の公安が私や会長を含めて従業員380名全員を一人ずつ事情聴取しましたが、当局から「誰一人と不満の声は出なかった」と後になって聞き、とても嬉しく思ったのを忘れられません。

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