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この人に聞きたい:第442回
(週刊冷食タイムス:14/05/27号)

スシだけが和食じゃない

SIALグループ Director  Nicolas Trentesaux氏

(ニコラス・トラントゥゾー)スコットランドの大学で国際マーケティングを専攻。ダノングループの冷食メーカー勤務などを経てSIALグループのDirectorに。1969年6月北仏生まれ。

高価値持つ冷食は成長し続ける

 SIALパリ国際食品見本市は、ANUGAケルン国際食品展(ドイツ)、日本のFOODEXと並ぶ世界規模の食品専門展。トラントゥゾー氏は冷食メーカーでマーケティング等を担当。来日を機に世界の傾向を聞いた。

 ――日本食が世界文化遺産に登録、世界の捉え方は?
 トラントゥゾー 食品関係者だけでなく、日本中が歓迎していることは聞いている。しかし、食のユネスコ文化遺産登録は初めてではない。SIAL会場でも特別に日本食をフューチャーする計画はない。世界遺産登録を機に日本の食文化を世界に本格的に広げるチャンスと日本の関係者には捉えていただきたい。

 ――というと。
 トラントゥゾー 和食と言えば「SUSHI」が知られているが、スシは日本食の一部。知られていないものの方が非常に多い。それを広げてこそ世界遺産の意味と価値がある。そのためにやるべき課題はたくさんあるでしょう。SIALの場も日本の食を世界にアピールするチャンス。

 ――和食は世界に受け入れられるだろうか。
 トラントゥゾー スシは世界に広がったが、実は日本には土地、地域に根付き育ったローカル食がたくさんあるはず。それは欧州でも同じ。地域が異なれば食べたことのない人が大勢いる。日本のすばらしい食文化を広げる上で、そうした各地の和食をアピールして欲しい。「ワサビピーナツ」の成功は好例。SIALは世界中から15万人もの食品バイヤーが集まる。スシだけでない日本の良さを是非紹介し、ビジネスにして欲しい。

 ――SIALは50周年。
 トラントゥゾー パリで開く国際食品展という価値が大きい。展示会場だけでなく、世界から集まる関係者がパリ市内の食にも触れる。SIALに参加することで、世界の食トレンドがつかめる。

 ――冷凍食品会社にもいた経験から、冷食市場について。
 トラントゥゾー 調理冷食のマーケティングを担当していた。SIALでも冷凍食品ゾーンがある。冷凍食品は常に成長し続けているセクター。世界人口が今後さらに増加する。そこに冷凍技術は欠かせない。しかも鮮度を保つ。人間に利点が多い産業だから成長を続ける。健康というポイントも今後重要になる。

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