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この人に聞きたい:第443回
(週刊冷食タイムス:14/06/03号)

好業績 今期継続すれば実力

日本水産(株) 代表取締役社長 社長執行役員  細見 典男氏

(ほそみ・のりお)昭和48年入社、工場、米国駐在、生産推進室長などを経て平成15年取締役、17年食品事業副統轄。専務から一昨年6月社長に。昭和25年4月京都丹後生、北大水産卒。

冷食の元気回復を重点策に

 前年は4割近い減益で特損96億円を計上、無配を余儀なくされた日水。社長に就いたばかりの細見氏、緊急対策に取り組んだ結果、1年で業績を回復し大幅増益を果たした。しかし細見氏「まだまだ」と手綱を緩めない。

 ――苦しんだ一昨年(13年3月期)に対し、前期は利益を大幅改善、V字回復した。
 細見 赤字の水産事業が国内で市況回復、海外は不振事業の縮小撤退や、魚価回復に伴う鮭鱒養殖事業の収支改善などにより200億円強の増収、利益も75億円増と大幅改善し、踏ん張ったのが大きい。食品も円安で厳しかったが、生産性向上、販売経費削減、価格改定等でコスト高の一部をカバー。海外の食品は北米で苦戦したが欧州で順調に伸び、食品全体で約150億円の増収、利益も8億円増やしました。ファインは増収増益と貢献。グループ役職員には苦労をかけたが、成果が出たことは非常にうれしい。

 ――しかし、魚価回復など事業環境も味方した。
 細見 それは認めます。社内の努力だけでこれほど急速回復はできなかった。従って、これで大丈夫、という安ど感は持っていません。むしろ今年再び良い結果を残せてこそ、実力。前期はフロック(まぐれ)ではなかった、と言い返せます。海外の不振事業にも相当大ナタを振るいました。その点で前期はどうにか利益を改善しましたが、むしろこの1年の方が厳しいぞと社内には釘を刺してます。

 ――業績不振で給料を我慢してもらったが、意識も下がるのは心配だった。
 細見 部課長級の減俸は3月末で終了を宣言しました。一般社員の昇給も戻します。役員はまだまだ危機意識が必要だと、継続しますが。

 ――業績が厳しいから利益貢献度の高いファインに力を入れてきた。食品は?
 細見 冷凍食品をはじめとする食品事業は非常に重要だと私自身捉えており、生産、開発、営業にずっと目を向けてきました。カップdeレンジシリーズの登場、焼きおにぎりのCM投下など、力をいれていますし、これからも重点強化します。大木(伸介執行役員)を食品事業執行とし、活発に展開します。日水の冷食は業界を先導する勢いを持っていました。もっともっと元気にさせます。ご期待を。

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