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業界交差点

この人に聞きたい:第472回
(週刊水産タイムス:15/01/01号)

「水産日本の復活」へ正念場

一般社団法人 大日本水産会 会長  白須 敏朗氏

 

 新年明けましておめでとうございます。

 平成27年の年頭に当たり、水産業界の皆様、とりわけ被災地の方々にとりまして、本年が良い年でありますよう、心よりお祈り申し上げます。

 本年は、乙羊(きのとひつじ)の年です。羊と言うと、大人しいイメージもありますが、必ずしもそうではなく、前回の乙羊の昭和30年には、トヨタのクラウンや日本初のトランジスタラジオが発売されるなど、現在の日本の産業をリードする新製品が発表されたイノベーションの年でありました。また、中国では羊は豊作の願いが込められる吉祥のシンボルでもあります。

 このところ日本経済は企業の業績回復、株価上昇など、力強さを取り戻しつつあり、今年はより一層の景気浮揚による国内需要の拡大、魚価回復が期待されます。

 水産業は国民に対する水産物の安定供給のみならず、地域社会の維持、国土の均衡ある発展など大きな役割を担っております。

 世界の和食ブームを背景に、魚食に対する需要は益々増加する一方、北西太平洋と言う世界で最も生産力の高い漁場を有する我が国の水産業は、今後大きく発展する十分な可能性を持っております。この際、需要・供給両面にわたり、しっかりとテコ入れすることにより、「水産日本」を復活させることが、水産業界に課せられた大きな課題であります。

 この、需要と供給は車の両輪であり、ファストフィッシュやプライドフィッシュと連携し水産物の消費拡大と魚食普及に継続して取り組むとともに、EU/HACCP認定手続きの迅速化体制整備のもと、ジェトロとの連携を強化し、輸出促進に努めて参ります。この需要を支える供給については、「人」、「船」、「資源」の確保に努めて参ります。

 また、東日本大震災から4年がたち、水揚げ機能はほぼ回復してきておりますが、水産加工業の販路開拓など復旧・復興は未だ途半ばであり、一日も早い本格的再生・復興に向けて、引き続き業界挙げて取り組んで参ります。

 大日本水産会は、今年も水産業全体の振興発展のため全力を尽くすことをお誓い申し上げ、年頭のご挨拶と致します。

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