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この人に聞きたい:第486回
(週刊冷食タイムス:15/04/07号)

品質評価をバネに底辺拡大

米久(株) 理事 冷食事業部長  玉井 広之氏

(たまい・ひろゆき)支店長、地ビール事業立ち上げ、外食店支配人、惣菜店店長からアンゼンフーズ出向、同社長を経て、13年3月初代冷食事業部長に。65年沼津生、日大法卒、50歳。

シニアに当てた照準にブレはない

 高級中華の「大龍」を事業に取り込んで3年目。宮下功社長の「市販用冷食市場」に対する強い思い入れを受けて事業拡大に取り組む。価格に厳しい市場環境の中で、高級冷食でどう切り込み、どう展開するのか、聞いた。

 ――「大龍」の中華、どんな展開に?
 玉井 静岡を含む関東圏を中心に取扱店は着実に増加しております。大手量販店の取り扱いも増えていますが、店舗限定が多く、なかなか全店導入までは厳しい。高級中華冷食の「大龍」というブランドは多くのバイヤーに認知していただいているんですが。

 ――やはり、価格?
 玉井 「大龍の冷凍食品はおいしい、品質が高い」とバイヤーさんからは評価されているんですが、弁当向けなど一般の冷凍食品と比べれば、高単価。そこで、ロゴマークが赤い「赤の大龍」シリーズをフラッグシップモデルとし、それより買いやすい設定とした「青の大龍」を投入して拡大をめざしています。首都圏の高級スーパーでは「赤」が並び、一般スーパーでは「青」の扱いが見られます。扱いが消えた有力スーパーで最近売場に戻ったという例もあります。「指名買いが多い」という評価をいただいています。

 ――高齢化、世帯人数減は大龍のチャンスだと思うが。
 玉井 当社品のメインターゲットはシニア層。「おいしいものを食べたい」というシニアにどうアピールするか。売価設定を含め、いま一度見直し、今秋から来春には新しい成果につなげようとしています。ただし質は維持する。シニアに本物の中華をお届けするという軸はブレません。

 ――中国離れの影響は?
 玉井 中華冷食にとっては逆風。そこでパッケージに「国内製造」と明記しています。

 ――米久の冷食事業としてはどの方向をめざす。
 玉井 販路としてスーパーだけでなく、コンビニでもテスト販売を始めました。反応は悪くない。商品としては米久の強みを前面に出した「お肉屋さんのハンバーグ」を今春発売しました。1食200gの本格商品。冷食事業部は小売店の冷食売場が主戦場。後発メーカーという立場をきっちり受け止め、「蟻には蟻の戦い方」をわきまえ、正々堂々と逃げ道なしで真正面から冷凍食品に取り組みます。

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