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この人に聞きたい:第511回
(週刊冷食タイムス:15/10/13号)

冷食はポテンシャルが高い

日本製粉(株) 代表取締役社長  小寺 春樹氏

(こてら・はるき)奈良県立畝傍(うねび)高校から静岡大学農学部卒、75年入社。主に技術畑を歩み06年に取締役、12年から現職。製粉協会会長も務めた。1953年2月12日生まれ、62歳。

人口が減っても個食は伸びる

 「冷食はポテンシャルが高い」と語る小寺社長。日本の人口は減少期に入ったが、単身世帯の増加により個食の市場は今後も伸びると見て米飯やワンディッシュにも果敢に挑戦している。

 ――今期の状況は?
 小寺 仕組みを整えたこともありますが、営業マンが利益意識を持つようになりました。通期業績は前年より良くなる見込みです。また、当社は業績の割に株価が上がっていません。そこで自社株買いを実施し、株主還元率を50%以上に高めています。

 ――御社にとって冷凍食品事業の位置づけは?
 小寺 収益率は高くないものの、当社の事業で一番の成長株です。大手量販店は惣菜・冷食に重点を置いています。背景には少子高齢化と単身世帯の増加があります。コンビニも冷食の売上げを伸ばそうと様々な試みをしています。

 ――冷凍パスタもまだ伸びる余地がある?
 小寺 インスタントラーメンの喫食率は90%以上ですが、家庭用冷凍パスタは40%台です。当社の商品は紙トレー入りで簡単便利なのに本格的という優位性があります。まだ伸びるはずです。

 ――米飯商品も個食だ。
 小寺 個食トレー入りの延長で、IQFではなくトッピングタイプを特色にしています。レディートゥイートの「よくばりプレート」シリーズも好調。当社は大手ボランタリーチェーンのベスト12に5品が入りました。家庭用冷食で業界7位の売上げに成長しています。おかげでオーマイブランドが生活者の目にとまるようになり、今の新入社員はドライより冷食でオーマイを知り入社してきます。

――今や食品メーカーだ。
 小寺 政府の予測では将来人口が減っても、加工度が上がる商品にシフトするから消費額は減らないといいます。当社も小麦粉からパスタ、冷食まで垂直統合できたことが収益改善に寄与していますし、一方、機能性食品等の付加価値が高い領域の拡大も進めています。今後もブランドを磨き、コストダウンを推進し、海外事業を強化します。

 ――海外事業の具体策は?
 小寺 進出先は人口が多い、親日的、識字率が高い、勤勉な国民性――がキーワードです。

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