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この人に聞きたい:第540回
(週刊冷食タイムス:16/05/24号)

冷蔵倉庫を魅力ある職場へ

東京冷蔵倉庫協会 会長  織茂 裕氏

(おりも・ひろし)5月から現職。昭和54年日本冷蔵入社。東京ニチレイサービス社長を経て今年4月東京団地冷蔵(株)顧問、6月社長就任予定。昭和31年8月生まれ、59歳。早大政経学部卒。

経年化や用地不足にも対応

 東京冷蔵倉庫協会の会長に東京団地冷蔵の織茂裕顧問が今月就任した。織茂会長は「食のインフラを支えられるよう努める」と決意を示す。業界共通の課題として、経年化、代替地不足、従業員不足などを挙げている。

 ――東京の冷蔵倉庫業界を取り巻く課題は。
 織茂 冷蔵倉庫の経年化とスクラップ&ビルドに対応するため、代替地の確保が大きな課題です。我々は都民の食料を安全に保管する使命があります。東京都の人口は、今後減少することが予想されていますが、商品のかさ高、製品化傾向を考えると、現有の庫腹は必要です。冷蔵倉庫用地の不足などは非常に難しい問題ですが、対応策を考えていきます。

 ――最近はトラックドライバー不足、人手不足が叫ばれている。
 織茂 冷蔵倉庫で働く作業オペレーター不足は深刻な問題です。冷蔵倉庫に限らず、他の業種も人員不足で賃金の上昇傾向が続いています。こうした中、マイナス温度帯の冷蔵倉庫内の厳しい作業環境下で人員を集めることは非常に厳しいでしょう。業界全体として、さらに大きな課題になることが懸念されます。

 ――人が集まらなければ、時間外作業が増える。
 織茂 長時間労働に対する規制も強化されており、深刻な状況です。問題解決のためには、会員同士が知恵を出し合い、協力し、効率化への取り組みを徹底する以外ありません。

 ――作業オペレーター確保のためには労働環境整備の充実も必要。
 織茂 快適で働きがいのある職場にしていくことです。そうでなければ人は集まってきません。特に若い人たちはそうです。人を集めるには賃金などの待遇もありますが、冷蔵倉庫の作業環境の改善、魅力ある職場環境づくりが最も肝心です。女性にも働いていただけるような現場改善の取り組みも今後さらに大切になると考えています。

 ――東京冷蔵倉庫協会の会長となった心境は。
 織茂 吉川光太郎会長の後任として、大変な時期に大変な役目を仰せつかったと思っています。就任したからには、関係者の皆様に力添えをいただきながら、一生懸命頑張って参ります。

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