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この人に聞きたい:第552回
(週刊冷食タイムス:16/08/23号)

奥が深い“ミキシング”

(株)愛工舎製作所 代表取締役社長  牛窪 洋光氏

(うしくぼ・ひろみつ)平成15年入社。生産管理、貿易、財務を歴任、今年現職に。趣味は読書、茶道。10年明大卒、14年米国シラキュース大学卒。昭和49年9月6日生まれ、41歳。

ベーカリー以外に拡販進める

 愛工舎製作所はミキサーを手がけて約70年。ミキシング技術をベーカリー業界向けに注力し、45年以上会社を支えてきた牛窪啓詞社長が退任し、会長に就任した。今後の愛工舎について、牛窪洋光新社長に話を聞いた。

 ――最近の傾向から。
 牛窪 これまでは製菓製パン分野で、中小のリテールベーカリーなどを中心に、自社製品とドイツ製のオーブンを組み合わせて一式販売することで、売上げのベースを作ってきました。ところが近年は顧客の仕様に合わせた特注品の需要が増えています。標準機以外に、特注品の比率を増やす必要があります。

 ――販売先の変化は?
 牛窪 コンビニ関係の案件が増えています。既存の中小製菓製パン分野をしっかり押さえつつ、時代の流れに対応していくことが大事。当社がこれまであまり力を入れてこなかった、中堅から大手の洋菓子製造者に対応する製品を増やしています。ミキサーを中心とした製品は汎用性が高く、現在発売している製品でも用途開発していけば、製菓製パン以外の惣菜、水産、食肉などの食品工場、工業材料製造、化学製品製造などに販売する余地があります。

 ――拡大の余地が大きい。
 牛窪 農業をはじめとした6次産業化分野や、介護食、医療食などは、掘り起こせばもっと需要がある。6次産業化に関しては埼玉県からの依頼で、当社のテストキッチンを使用し、県産野菜を使用したハード、ソフトの提案などを行っており、セミナーも年3回位実施しています。

 ――海外事業について。
 牛窪 海外からの引き合いは多い。縦型ミキサーをはじめ、カッターミキサー、連続ミキサーなど世界的に認められる機械になってきました。製菓製パンの本場は欧米ですが、日本の製菓製パン業界が良い商品を出しているので、アセアン諸国、中国、台湾などでは日本の菓子やパンに対する評価が高い。「自分の国でも日本のおいしいパン・菓子が作りたいから日本の機械を購入したい」という顧客が増えています。当社の製品だけではカバーしきれない部分があるので、国内の同業他社とのジョイント提案や、当社が商社的な機能をする、など海外販売を継続的に伸ばしていきたいと考えています。

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