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この人に聞きたい:第575回
(週刊冷食タイムス:17/02/07号)

成長のカギは独自性、差別化

三菱食品(株) 執行役員 低温事業本部長  小野瀬 卓氏

(おのせ・たかし)昭和56年三菱商事入社。平成27年三菱食品に転じ執行役員商品本部長等。28年低温事業本部長。4月に常務執行役員、6月取締役となる予定。昭和33年5月東京生、58歳。

潜在ニーズにいち早く対応図る

 三菱商事入社直後に低温の仕事を12年強。「サラリーマン生活の最初と最後の仕事が低温」となり、低温事業は「最も愛着がある」と語る。4月常務執行役員に昇格しデリカ・フードサービス管掌兼務、6月取締役となる予定。

 ――4月から低温事業本部の組織もいろいろ変わるが。
 小野瀬 低温事業本部の傘下の生鮮・業務用食材本部を改編し、デリカ本部とフードサービス本部を新設します。両分野とも今後大きな成長が期待できる。しかも低温だけでなく常温帯も重要な食材。そこで本部を立ち上げ、本社直轄の営業部門として、全社総がかりの取り組みとするのがねらいです。

 ――背景は?
 小野瀬 市場環境の変化に対応するためです。人口は増えず、高齢化が進み、国内のパイは伸びない。その中でいかに成長戦略を講ずるか、どこに経営資源を集中するか。成長のカギは独自性、差別化だと捉えています。当社はデリカ、フードサービス、ライフネットで既に事業基盤があり、これを大きく伸ばすことで他社との違いを打ち出したい。

 ――独自性発揮のために。
 小野瀬 基本は得意先のまだ顕在化していない潜在ニーズにいち早く対応すること。成功事例として当社「リクエ事業」が挙げられます。個店料飲店が9000アイテムから自由に商品を選び、当日配送する仕組みは外食ユーザーの潜在ニーズに応えたもの。16年度は10.3%増128億円、17年度も9.4%増140億円と順調に拡大予定。登録店は東京23区内で2万8000店。当社オリジナルワインの扱いも始まっています。

 ――三菱商事を背景とする機能も大きいのでは。
 小野瀬 当社は「総合食品商社」を標榜しており、三菱商事のグローバルネットワークを活用できるのは、強みです。昨年は海外の先進的な技術力を生かした冷凍ベーカリーを紹介したところ、大きな反響があり、大手得意先に採用されました。冷凍食品は素材加工品を別にすると、まさに先進国産業であり、欧米から導入すべき商品や技術はいまだ多くあると思う。当社は今春、イタリア最大の食品メーカー「バリラ」の総発売元になりますが、主力の乾麺、パスタソースのみならず、冷凍パスタ(業務用)も今後拡大する余地が大きいと考えています。

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