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この人に聞きたい:第607回
(週刊冷食タイムス:17/10/03号)

外食の7割が中小企業

三菱食品(株) フードサービス本部長  佐藤 達也氏

(さとう・たつや)2002年菱食フードサービス事業部広域流通チームリーダー、05年アールワイフードサービスリクエ事業部リクエ営業部長、12年三菱食品経営企画部等を経て、今年4月から現職。1965年10月11日生まれ。

業務用卸の「成長」を支える「仕組み」提供

 三菱食品と言えば家庭用食品を連想するが、佐藤達也フードサービス本部長は「業務用分野こそが卸の機能を発揮できる」と熱い想いを語った。

 ――リクエ事業の現況について話を聞きたい。
 佐藤 リクエは中小飲食店向け業務用食材・資材配送サービスです。都内23区の他、神奈川県の横浜市と川崎市に自社配送しています。過去20年ほどは大手外食チェーンを対象に直販強化に動いていましたが、今は業務用卸向け機能の提供に力を注いでいます。

 ――業務用卸向け機能の提供とは?
 佐藤 リクエ事業で培った各種機能を末端ユーザーに直結する卸に提供し、彼らの成長に資することが出来れば良い、と考えています。我々は現場に近い卸の成長を促すことで、自らの発展をめざします。価格やリベートで帳合が増えても、卸の皆様が成長しなければ食品総合商社としての存在価値はないと考えています。

 ――他の業務用卸も同じような事を語っているが。
 佐藤 言葉では同じでも、単なる『帳合商社』が行っている事業とはまるで異なります。時間と莫大なカネを掛けて培ってきたリクエ事業の経験があるからこそ、現場がどこで苦労しているのか、どこに(事業の)目詰まりがあるのかがわかり、その改善に向けたサポートが可能なのです。

 ――リクエ事業の始まりはいつ頃だった?
 佐藤 2000〜2001年の段階から社内で議論が開始されました。2004年、アールワイフードサービス時代に新規事業モデルのコンテストが社内であり、最終選考に残った5名のメンバーが案を提出。その当時、広域外食部長に就いていた私が選ばれ、2005年にリクエ事業がスタートしました。

 私は「卸の本当の機能を必要としているのは外食産業の皆様だ」と考え、外食産業の7割を占める中小飲食店を支えるべきだと主張しました。それがリクエ事業であり、現在はそのノウハウを業務用卸の皆様に使って頂くフェーズに来たということです。

 ――今も伸び続けている。
 佐藤 毎年10%増、10億〜15億円ペースで拡大し、登録数は3万軒を超え、今期は売上高140億円を超える見込みです。いまも事業拡大が続いているため、倉庫のキャパシティーは限界にきており、新規顧客を抑制せざるを得ない状況にあります。来期は大型センターへの移転などにより、さらなる事業拡大をめざしています。

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