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この人に聞きたい:第716回
(週刊冷食タイムス:19/12/17号)

改善活動と働きやすい職場環境を

味の素冷凍食品(株) 取締役専務執行役員生産本部長  福元 哲郎氏

(ふくもと・てつろう)1984年入社。タイ出向、九州工場長などを経て11年執行役員生産戦略部長、13年常務執行役員生産本部副本部長、17年取締役、19年6月から現職。1959年4月3日鹿児島生まれ、60歳。鹿児島大農学部卒。

「働き方改革」の先頭に立つ

 今年6月から現職。「働き方改革」推進室長を兼務し、生産性の向上を追求すると同時に、工場の従業員が働きやすい、優しい環境づくりをめざす。

 ――生産本部長として力を入れている仕事を聞きたい。
 福元 国内7工場すべての従業員が活躍できる環境・職場を作ることです。そのために必要なのが「SKT(生産構造転換の略)」と呼ぶ改善活動。これを20年続けて品質レベルの向上、原価低減、人材育成など、人と設備の両面で成果を上げてきましたが、改善活動に終わりはありません。もう1つはパート従業員が主体の小集団活動。自分たちの職場を自分たちで良くしてもらっています。
 大きな課題があれば、プロジェクトを立ち上げます。例えば、スイーツは比較的人手がかかるため、新しい製法と生産設備を導入し、大幅な省人化を図りました。

 ――海外との連携は?
 福元 海外は飛躍的に伸ばしていくのが味の素グループの方針です。そのためには国内で40年間培ってきた生産技術力や商品開発力、品質管理レベルで海外事業をけん引していく心構えです。
 
 ――「働き方改革」推進室長を兼務している。
 福元 実働時間を減らしても生産性を上げることを目的に、全社を挙げて取り組んでいます。改善活動と、「働き方改革」の両方を進めるのが肝要です。これからは従業員にとってより快適で、優しい環境を作ることがますます重要になるでしょう。

 ――どこも人手不足だが。
 福元 当社も同じです。省人化すると同時に、時給の見直しや福利厚生の充実で、パート従業員の定着率を上げています。

 ――機械化はどこまで進められる?
 福元 「ギョーザ」の場合、成型から包装まではほぼ完成に近い形で機械化できています。ただし、前処理工程ではまだ人手に頼っている部分があり、機械化の余地はあります。それでもコアカテゴリーの餃子、米飯は約10年で生産性がかなり上がっています。

 ――「ギョーザ」に使うキャベツを従業員が素早くカットする映像がテレビ番組で紹介された。
 福元 キャベツを長時間カットし続けるのはきつい作業なので、一部で機械を導入しています。芯をくり抜いてカットする工程を一体化した機械を開発しました。

 ――自社で開発を?
 福元 生産設備は独自開発することが多く、購入した場合もカスタマイズします。これまでにいくつも特許を取得しています。

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