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この人に聞きたい:第722回
(週刊水産タイムス:20/02/03号)

未知の世界への冒険心

(株)FullDepth 代表取締役社長  伊藤 昌平氏

(いとう・しょうへい)1987年生まれ、筑波大学第三学群工学システム学類卒。大学在籍時からベンチャー企業でロボットの試作開発に従事。2014年6月に独立し、同社の前身となる空間知能化研究所を設立した。

 FullDepth(東京都台東区)は水中ドローンを軸に水中の課題を解決する筑波大学発のスタートアップ企業。国内唯一の水中ドローンメーカーとして注目を集めている。
 昨年発売した産業用水中ドローン「DiveUnit300」は機動力や耐久性、利便性を徹底的に追求。深海調査のほか、漁礁調査や定置網・養殖生簀の点検に使用可能で漁業者の安全性向上、省力化に貢献する。対象物との距離や状況が把握できるマルチナロービームソナーや自己位置推定に役立つUSBL音響測位装置もオプションで搭載可能。濁りなど悪条件下で使用できるよう配慮した。
 伊藤氏は子どもの頃からロボットが好きで、工学系分野への進学を志す。水中調査ロボット開発に着手したのは、大学在学時にテレビで幼少期に好きだった深海魚「ナガヅエエソ(三脚魚)」に再会したことがきっかけ。深海という未知の世界への冒険心が再燃し、趣味として開発を始めた。
 空間知能化研究所を立ち上げた後、事業計画を見直すために筑波大学の起業家向け講習を受講。本当にやりたいことを問われ、水中調査ロボット開発への事業転換を決意した。
 「自分の好きなことを仕事にすれば最大限の力が発揮できるし、社会に大きく貢献できると考えた」と当時を振り返る伊藤氏は今でも「好きこそものの上手なれ」の信条を忘れない。
 憧れの人物はコロンブス。新大陸を発見した偉大な探検家のように「浅瀬から深海、海水から淡水に至るまですべての水中を可視化することで人間が有効利用できる空間としたい」と意気込みを語る。

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