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この人に聞きたい:第730回
(週刊水産タイムス:20/03/30号)

作り手目線で魚食普及

おさかなマイスター  大貫 圭氏

(おおぬき・けい)

 魚の魅力や素晴らしさを伝える「おさかなマイスター」兼料理家として、煮干しの解剖講座から料理教室に至る幅広い分野で講師を担当する。そのほか、地元ミニコミ誌へのレシピ提供や地元FMラジオグルメ番組のパーソナリティ出演など神奈川や東京を中心にマルチに活躍。子供の頃から海辺の町で暮らしてきた根っからの魚好きとして魚食普及に努めている。
 常に心掛けていることは主婦をはじめとした「作り手」の目線に立つこと。魚料理のレシピを考案する際は家庭で再現できることを重視する。身近な場所で手軽に購入できる魚種を材料とし、味付けも決して奇をてらうことなく、素材の味を生かした親しみのある味付けを提案する。インスタ映えやインパクト重視の料理教室とは一線を画す。
 調理中の失敗にも対応できるよう配慮する。例えば三枚おろしに失敗した場合に備え、身が多少崩れても問題ない「つみれ汁」の調理方法を料理教室のメインレシピとは別に紹介。参加者が魚料理に積極的に挑戦できるよう促している。
 物腰穏やかな印象を与える大貫さんだが、料理に関しては強いこだわりを持つ。レシピ提供一つにしても消費者目線を徹底。材料や調理手順はもちろんのこと、言葉の表現においても考え抜いて執筆。妥協を許さない。
 だからこそ、付き合いのある編集者からのSOSであっても短納期の仕事は断ることもあるという。すべては「中途半端なものを消費者に勧められない」という責任感からだ。
 「質の高い魚や創意工夫を凝らした海鮮料理を提供する飲食店は数多くあり、おいしい魚食に出合える機会は増えてきている。しかし、すべての人が外食できるわけではない。特に小さい子供がいる家庭では、自宅での魚料理の重要性がかなり高まってくる」と大貫さんは強調する。
 少しでも多くの家庭の食卓に魚が並ぶことを願い、魚食普及を通じ、水産関係者と消費者とのパイプ役を担う。

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