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この人に聞きたい:第739回
(週刊冷食タイムス:20/06/09号)

取引先、生活者につながる仕事を

(株)ニチレイフーズ 業務用事業部長  滝 秀明氏

(たき・ひであき)1992年入社。業務用の営業が長く、2017年東北支社長、19年業務用事業部業務用商品部長、20年4月から現職。業務用営業部長を兼務。1967年4月2日生まれ、53歳。愛知出身。明治大学時代はアメフト部。

強みの商品開発力活かす

 業務用の営業が長く、4月1日付で業務用事業トップに。自身の経験を踏まえて「取引先、生活者につながる仕事をしよう」と部内に呼び掛けている。

 ――入社してからの経歴を。
  中部・関西・東北・首都圏の各支社で業務用の営業に長く携わってきました。2017年に東北支社長を務めた時、初めて家庭用を担当しました。

 ――印象に残っている仕事は?
  大手外食チェーンに納入していた商品の生産を国内から海外に変更したことで、先方に迷惑をかけた上に怒られたことがあります。海外で生産すれば当然国内と同じ原料は使えず、その商品が持っていた食感や風味が再現できませんでした。顧客がそれだけ商品にこだわりを持っていたのに対し、外見が同じであればいい、と商品に対する想いが私に足りなかったと痛感しました。
 もう1つは、コンビニエンスストアとの取り引きでしょうか。前任者から引き継いだ案件で、生産工場の閉鎖が決まり、ほとんど在庫がない商品を数量限定でベンダーに納入したところ、予想外に売れてしまったことで大変な思いをしました。FC本部からは「数量限定を了承した覚えはない」とおしかりを受け、コミュニケーションの大切さを学びました。
 これまで多くの失敗を経験してきた分、学べたことも多いと思っています。

 ――成功体験は?
  あることはありますが、成功体験には必ず反動があるので……。ただ、1990年代半ばに発売した「鶏もも唐揚」は導入していただいたスーパーの惣菜売場で高く評価されました。今でこそ「冷凍だからおいしい」と言われるようになりましたが、「冷凍食品なのにおいしい」と言われたことがうれしく、衝撃でした。そうした経緯もあって、最も気に入っている自社商品は「鶏もも唐揚」です。

 ――コロナ禍で業務用市場は苦戦している。
  業務用事業部でウエートが高いスーパーの惣菜は直近5月の市況が93%くらいで、当社は前年並み。外食はそれ以上に厳しい環境にあります。コロナの影響で大変な思いをしている外食産業に当社が最も得意とするチキン、冷凍野菜等で応援していきたいと思います。

 ――ニチレイフーズの強みは。
  商品開発力ですね。目標とするメニューの再現能力は図抜けていると思います。業務用事業部長としての1つの目標は、プロがうなるような商品を1品でも多く実現することです。

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