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この人に聞きたい:第842回
(週刊冷食タイムス:22/07/12号)

リクエ事業を第4の柱に

柏木商事(株) 代表取締役社長  下平 正美氏

(しもだいら・まさみ)菱食から柏木商事に30数年前に転職。専務を経て2017年6月から現職。東京都出身。明大法学部卒。1952年7月31日生まれ、69歳。創業者・柏木隆次氏の長女が妻。長男の洋介氏は同社の社員。

学校給食は留め型で前期伸長

 今期67期目、堅実経営を貫く東京都の有力業務用卸。学給、惣菜、製パンに加え、外食卸を第4の柱にすべく今期から本格的に取り組み始めた。

 ――これまで長年にわたり学校給食、惣菜、ベーカリーが販路の3本柱だった。
 下平 前4月期(66期)から本格始動した外食卸「リクエ事業」が月商約1千万円規模になり、第4の柱になってきました。67期のリクエ事業の通期売上高は1億5千万円を見込む。近い将来、リクエ事業で通期売上高3億円をめざします。コロナ禍でリクエ事業の始動が遅れましたが、前期から着実に数字が上がってきました。

 ――外食卸先は。
 下平 東武東上線、西武池袋線などの首都圏を走る私鉄沿線の駅前繁華街や、立川、八王子方面をカバーしています。外食の販路を拓くにあたり、惣菜やベーカリーで築いたルートを生かします。外食で拓いた新たな販路が惣菜やベーカリーの新規開拓につながることがあり、積載率の向上の効果もあります。

 ――外食卸用の在庫は。
 下平 当社の拠点には在庫しません。リクエのデポで店舗別にピッキングしたものが当社のセンターに届きます。それを当社配送車でエンドユーザーに納品します。

 ――前期決算は。
 下平 微増収増益となりました。年商75億円弱です。販路別の売上げ構成比は学校給食45%弱、ベーカリー27%弱、惣菜27%弱、外食1%強となります。学校給食は微増ながら伸びました。

 ――学校給食の伸長要因は何か。
 下平 留め型商品の取り扱いが伸長要因になりました。諸物価高騰の一方、給食費が据え置きの自治体が多いですが、安心・安全が担保されれば、輸入商品でも現場に受け入れられつつあります。東京23区内で、中国産を日本でリパックした商品が、学校給食で採用されました。今期も学校給食の増収を図ります。2年連続で学校の前期実績をクリアするのが目標です。

 ――ベーカリーと惣菜については。
 下平 ベーカリーは前期2%増となりました。値上げ効果だけでなく、路面店を中心に新規の顧客をつかんだことで増収となりました。今期も好調を維持しています。面を掘り起こす方針で従来の配送ルート沿いの営業を強化します。惣菜は前期3%強売上げが落ちました。顧客の廃業が多いのが不安ですが、惣菜も前年実績超えをめざします。

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