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この人に聞きたい:第857回
(週刊水産タイムス:22/10/31号)

地域水産業にITを

エザキラボ株式会社 代表取締役社長  辻 陸玖氏

(つじ・りく)2001年生まれ、三重県伊勢市出身。鳥羽商船高等専門学校在学中。21年2月のエザキラボ(株)立ち上げ時、現職に就任した。第30回全国高等専門学校プログラミングコンテスト課題部門で優秀賞を受賞。

 エザキラボは鳥羽商船高等専門学校・江崎修央教授の研究室から発したベンチャー企業。鳥羽市や三重県が抱える地域課題をITで解決することを目的に設立された。事業の約半数を水産関係が占めており、アイエスイー(三重県伊勢市、橋完代表)が展開するIoT海洋モニタリングシステム「うみログ」のAI解析や自動給餌システムの開発、海苔養殖の食害対策、定置網漁業における漁獲予測などに取り組んでいる。
 中学生の頃に、小惑星探査機「はやぶさ」のノンフィクション書籍を読んだことで技術者としての仕事に憧れを抱き、鳥羽商船高等専門学校へ入学した。代表取締役就任のきっかけとなったのは、「全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト」。技術力そのものではなく“事業性”を企業評価額で競う同大会への出場経験の中で経営分野に魅力を感じたという。
 心掛けていることは、「挑戦し続けること」。何事も成長のチャンスと捉え、先述した事業のほか、海女さんが行う漁の水中映像配信なども実施している。代表取締役としての企業経営も大きな挑戦の一つ。設立から2年目を迎えた現在では、現場の悩みに対して、「自分たちの技術でこういったアクションができる」と自信が持てることも増えてきた。
 「スマート水産業を推進することで新しい課題が見えてくる。事業に協力してくれる水産や観光関係者の暮らしにしっかりと還元していきたい」
 若き起業家は新事業の開拓にも意欲を示す。彼や会社の成長とともに地域が活性化していくことが期待される。

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