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業界交差点

この人に聞きたい:第862回
(週刊冷食タイムス:22/12/06号)

値上げは薄利脱却の好機

(株)ヤグチ 代表取締役社長  萩原 啓太郎氏

(はぎわら・けいたろう)早大理工学部卒後、マルハニチロ食品2010年4月入社。慶大大学院経営管理研究科修了、16年入社。20年取締役、21年専務、8月30日付で現職。萩原美明会長の長男。1987年5月東京生まれ。

オリジナル商品の拡充図る

 ヤグチは新体制に移行した。8月30日付で代表取締役社長執行役員に就任した萩原啓太郎氏に意気込みと今年の総括、今後の方針などを聞いた。

 ――35歳の新社長。
 萩原 まだまだ勉強の身です。学卒後、マルハニチロに入社しました。岡山県で家庭用冷凍食品の営業を担当。周りは私をひとりのセールスとして扱ってくれました。自分を伸ばしてもらったと感謝しています。

 ――転機は何か。
 萩原 マルハニチロに骨を埋める覚悟でいましたが、祖父の萩原弥重前会長が2012年に死去したことが転機となり、ヤグチ入社を決意しました。小さい頃から業務用食品が身近にある中で育ちました。過去を学び、先輩諸氏の外食産業への想いを継承し、業界の発展に貢献する所存です。

 ――値上げラッシュで業界は困難な状況に直面している。
 萩原 前向きに捉えれば、値上げは業界が薄利体質から脱却するチャンスです。組織対応で乗り切ります。価格対応などでプライベート商品のニーズが高まることを予想し、当社オリジナルブランド「VPS」の再度拡充を図る方針です。

 ――今期6〜10月の進捗は。
 萩原 コロナ前の95%程度まで回復しました。単月ではコロナ前を上回る月もあり、明るい兆しが見えています。しかし値上げ効果もあります。物量は売上げよりも5〜10%程度低いのが現状です。

 ――先月開催した展示会の第109回ヤグチ秋季見本市が盛況だと感じた。
 萩原 予定を上回る1500名以上に来場いただきました。来場者の表情から、相対での見本市開催を待ち望んでいたと実感しました。当社に対する期待と受け止め、黒子として役割を引き続き果たしていきます。

 ――展示会での試みは?
 萩原 初の試みとして当社の食材検索サイト「食材プロ」から、展示会出品アイテムやレシピの閲覧、資料ダウンロードを可能にしました。相対商売を補完する「食材プロ」を、業務用食品業界において皆さまに使っていただける検索サイトにします。

 ――食材プロの特長は何か。
 萩原 レシピ検索、相場情報などをコンテンツに盛り込み、フリーワード検索機能を使うと、曖昧な言葉でも最適な商品を探せるのが特長のひとつです。検索機能をレベルアップし、ビッグデータを基に仕入先メーカーと販売店をつなぎ、説得力のある提案につなげます。

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