冷凍食品(冷食)・冷凍野菜・お弁当の売上・取扱ランキング・ニュース

水産タイムズ社
トップページお問い合わせサイトマップ
業界交差点

この人に聞きたい:第870回
(週刊冷食タイムス:23/02/07号)

洗浄機も省エネ競う時代

(株)クレオ 代表取締役社長  名倉 豊男氏

(なぐら・とよお)1985年クレオ入社。大阪、東京で営業に従事、91年名古屋営業所の立ち上げに携わり初代所長。2008年大阪事業部長、13年取締役、20年2月から現職。1961年大阪府生まれ、61歳。近畿大学商経学部卒。

脱水方式でCO2排出量削減

 洗浄作業の自動化・省人化に加え、最近はCO2排出量の大幅削減が脱炭素化のニーズに“刺さり”、機械の新規導入が進む。洗浄機も省エネを競い合う時代。名倉豊男社長は「秘策がある」として環境配慮型の洗浄機の開発を打ち明ける。

 ――マーケットに変化は?
 名倉 コンビニの売上げが回復傾向にあり、設備投資の意欲が高まっています。取引先のベンダーが商品の鮮度保持期間を延長する取り組みの一部として、菌数をこれまで以上に減らす必要があります。各工程を見直す中で当社の部品洗浄機「かがやき」と、専用洗浄剤「サニタスかがやきエース」、洗浄衛生マニュアル(サニテーション)が高く評価されました。

 ――洗浄力の高さとノウハウがないと対応できないのでは?
 名倉 「クレオなら何とかしてくれる」と信頼いただいているのかもしれません。食材を入れる食品容器の衛生度を徹底的に高めたいという要望にも応えています。これまではコンテナや番重にビニール製のシートを敷いて食材を投入していましたが、シートはコスト高や廃プラの問題がある。これを「シートレス」にしたいという要望です。そこで、洗浄機の洗浄・すすぎの時間や温度を調整したり、最適な洗浄剤を選定したり。前工程の下洗いで食品残さをしっかり洗い流すことを指導するなどして洗浄レベルを上げ、シートレスの要望にお応えしています。

 ――顧客の課題解決に向けて、どのような提案テーマを設定している?
 名倉 洗浄レベルを高めてお客様の衛生環境づくりに貢献することはもちろん、洗浄工程をいかに省人化・自動化するか。さらに近年はCO2排出量の削減も大きなテーマとして捉えています。

 ――洗浄機でもCO2を削減できる?
 名倉 洗浄後の乾燥工程は熱風方式ではなく、CO2排出量削減につながる脱水方式を提案しています。コンビニ大手の配送センターでは早くから当社の機械を導入していただいていますが、まだ導入されていなかった一部のお客様も当社の脱水方式に今期から切り替えることになりました。これによって大幅なコスト削減とCO2排出量削減が可能になります。
 さらに“秘策”があります。詳細はまだ明らかにできませんが、さらなるCO2削減につながる洗浄機の開発に取り組んでいます。
 開発に成功すれば燃料のコスト削減にもつながり、間違いなくお客様に喜んでいただける製品になると思います。

水産タイムス 冷食タイムス
(C) Copyright 2004-2015, Suisan Times Co., Ltd. All Rights Reserved.
当サイトに掲載されている記事・写真の無断転載を禁じます。  お問い合わせ |サイトマップ著作権・記事使用・リンク・個人情報の保護などについて>>