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この人に聞きたい:第879回
(週刊冷食タイムス:23/04/11号)

塩こうじを世界へ拡販

ハナマルキタイランド 代表   坂巻 柔氏

(さかまき・やわら)2019年ハナマルキ入社テクニカルサポート室部長代理。20年ハナマルキタイランド代表、サイアムハナマルキ代表就任。22年ハナマルキ上席執行役員就任。1967年4月18日生まれ、55歳。

タイの専用工場フル稼働

 ハナマルキタイランドの坂巻柔社長に販売概況や、業務用液体塩こうじ製造専用のタイ工場「サイアムハナマルキ」の稼働状況などを聞いた。

 ――タイ工場の稼働状況は。
 坂巻 2020年2月に稼働開始後、徐々に稼働率が上がり、7月に稼働率70%、8月から100%稼働となり現在に至っています。年間生産能力は1千tです。稼働1年目で安定製造を実現し、2年目からはコストダウンに取り組み、結果が出てきました。工場は日本人1名(品質保証部長)が常駐しています。

 ――コロナ禍の影響はあった?
 坂巻 液体塩こうじの需要はコロナ禍も旺盛で2ケタ成長が続きました。販路は日本向けを中心に、タイ国内、中国、北米、EU、ベトナム、インドネシア、台湾などへの出荷が好調です。その結果、工場はフル稼働です。

 ――日本の次に多い輸出先は。
 坂巻 タイ・アセアン、次いでEU、北米、中国が同程度の出荷比率です。麹の生産量を増やしました。

 ――工場長はタイ人のはず。
 坂巻 Chaweng Triyanawat工場長です。日本人スタッフは基本的に増やさず、スタッフの現地化を進めています。トレーニングを相当行っています。麹は加工食品ではなく発酵食品であり、微生物を使っているため温度管理など緻密な管理が必要です。この3年間で従業員は作業に相当習熟しました。従業員数は20名程度と省人化が進んでいます。それはタイでは珍しいことかもしれません。日本の工場との技術交流も盛んに行っています。日本から教わるだけでなく、コストダウンについて逆に日本に提案することがあります。技術交流はタイだけでなく、日本の従業員の刺激にもなっていると思います。

 ――日本の工場と違いは何か。
 坂巻 ゾーニング等をしっかり行い、様々な国際認証を取得していることです。海外のユーザーが要求するBRC、ハラール、コーシャ、NON−GMO等の各種国際認証を積極的に取得しています。そのうえで営業活動をEU、北米、中国で行っています。工場向けのほか、小売りチェーンのPB商品、レストランチェーン等で採用が進んでいます。ハラール認証取得の業務用「HA液体塩こうじ」は2021年11月発売以降、着実に伸びています。またタイ工場の製品ではありませんが、「熟成こうじパウダー」の販売にも力を入れています。パウダーであれば採用するユーザーがいます。

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