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この人に聞きたい:第885回
(週刊冷食タイムス:23/05/30号)

ココロを充たす商品で勝負

(株)カラミノフーズ 代表取締役社長  佐藤 淳一氏

(さとう・じゅんいち)学生時代はバックパッカーとして世界中を巡った。旅行ガイドブック出版社を経てキムチメーカーを起業。製造委託先の声掛けで1993年に同社を立ち上げ、現職。59年7月18日生まれ、63歳。東京出身。

アウトドアや働く女性などを開拓

 創業30周年を迎えるカラミノフーズ。工場を持たないメーカーモデルで新マーケットを開拓し、「ココロが充たされる瞬間」に寄り添う。

 ――現在のラインナップは。
 佐藤 @国内製造A主原料国産B化学調味料不使用にこだわり本格的な世界の味を再現した「世界のグルメ旅」ブランドを中心に、現在では生協向けに200品、SMなど小売店向けに50品を揃えています。
 直近ではアウトドア調理器具で調理する「世界のアウトドア飯」や働く女性をターゲットに主食の量を抑えて、野菜の量を増やした2段式の「冷凍スープ弁当」など新たなマーケットを開拓するような商品を開発しました。

 ――販路の状況は。
 佐藤 7割が生協で残りの3割がSMや通販・宅配向けです。
 生協のみで黒字は達成できますが、その実績を支持したお声がけが増えてきたことや販路を絞るとリスクが大きいことに加えて、認知度に課題があると考え、広告宣伝の意味合いも含めて広げていく方針です。理想は生協3に対してSMや通販・宅配が7の割合です。
 「世界のアウトドア飯」はアウトドアショップやパーキングエリア、キャンプ場近くのスーパー、レストランのほか冷凍自販機「ど冷えもん」で販売しています。「冷凍スープ弁当」はダークストアや大手のオーガニックストアでの採用が決まりました。このような商品は今までとは異なる販路を創出することができました。

 ――ユニークな商品が多い。
 佐藤 人口が減っていく中で、大手メーカーと価格で戦うことは不可能です。そこで私たちは「おいしい」は当たり前としながら、「ココロが充たされる瞬間」に寄り添うことを使命としています。究極的に言えばライバルは食品メーカーではなく「ディズニーランド」であると考えています。
 そのためプロダクトアウトを重視し、今まで自社開発したレシピの蓄積と50社のパートナー工場とのネットワークを活かして、アイデアが出たものはすぐに開発できる体制を構築しました。
 人の手を使わないと難しい商品の製造は社会福祉法人の食品工場に依頼した結果、障がいのある方たちの働きがいにもつながりました。このようなwin−winな関係性を築くことも重要です。
 開発した商品の魅力をくまなく伝えるために卸を通さなくても直接店舗へお届けできるよう、自社の出荷センターを関西に設置することで小ロット・混載の受注も可能にしました。

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